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夏風邪の代表的なものの一つに「プール熱」があります。正式には「咽頭結膜熱」といいますが、プールの水を介して伝染することがあるため俗称プール熱と呼ばれています。

実際にはプールに入らなくても咳、くしゃみ等から飛抹感染や直接感染することも少なくありません。

アデノウイルス2,3,7型による感染症で、外来で簡単に迅速診断ができます。

4歳から10歳程度の幼稚園児から小学生に多く発症します。潜伏期間は1週間ほどで、急な発熱で始まることが多いのが特徴です。高熱が出て、頭痛・のどの痛み・鼻水が出る等一般的な風邪の症状の他に扁桃腺が腫れることが多く、結膜炎を併発することも多くなっています。

結膜炎は目やにや充血が主な症状で、まぶたが腫れることはありますが、化膿することはほとんどありません。

登校・登園の基準は学校保護法で第2種伝染病に位置づけられ「主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止とする。但し病状により伝染の恐れがないと認められた時はこの限りではない」とされています。

予防としては、流行時にはうがいや手洗いの励行が大切です。便にもウイルスがいますので、排泄後のオムツの交換後の手洗いは重要です。

目やにからの感染もあるのでタオルの共有はやめましょう。

プールを介しての感染については、水泳前後のシャワー、洗眼、プール水の消毒を徹底します。

ほとんどの場合10日前後で完治しますが、アデノウイルスは3週間前後体内にとどまると言われていますので、他の人にうつさないためにも、症状が出てから3週間程度はプールに入らないようにしたほうが良さそうです。
みなさん、インフルエンザ菌というものをご存知ですか?

毎年猛威をふるうインフルエンザウイルスと名前が似ていますが、全く別のもので、乳幼児によく起こる細菌性髄膜炎の原因菌です。

毎年わが国では約500~600人の患者がいると言われ、大多数が重症化し、後遺症に悩む子も少なくありません。

このHibによる細菌性髄膜炎を予防するために、Hibワクチンは世界中の100ヶ国以上で導入・公費負担されています。

今年の秋からはわが国でも国内の製薬会社の製造・認可がされ、ようやく予防注射を実施できる見込みです。

世界中から「日本でHibワクチンが無いなんて信じられない!(イギリス)」「本当に無いの?日本は金持ちだろう?(アラブ首長国連邦)」「わが国にはHibワクチンがあるからHib髄膜炎はありませんが…(韓国)」と笑いものにされています。

導入されれば、DPT三種混合ワクチン接種と同時に反対の腕に3ヶ月のお子さんは1ヶ月ごとに3回、その1年後に1回と合計4回接種される見込みです。

7ヶ月以上のお子さんは2回接種し、その1年後に3回目を接種します。1歳以上の子は1回の接種で十分と言われています。

それくらい0~1歳台の子どもには接種が重要だということです。

料金は1回接種ごとに7000円程で、4回打てば4倍の合計約2万8000円近くもかかる予定ですが、先進的な宮崎市や鹿児島市などいくつかの自治体では早々と1回3000円の補助を決めています。

行田市をはじめとして熊谷・羽生・加須・鴻巣などの市も補助を一刻も早く決定してほしいものです。

いずれは完全に無料化されて、患者発生がゼロになってほしいと心から願っております。小さいお子さんやお孫さんをお持ちの皆さんも是非おのおのの市に陳情してみてください。期待しております。
百日咳とはグラム陰性桿菌という細菌である「百日咳菌」によって引き起こされる急性の気道感染です。

その名前のとおり百日近い長期間厳しい咳が続くのが特徴で、菌によって産生された百日咳毒素が上気道の上皮細胞を刺激するために起こります。

明け方近くに顔を真っ赤に充血させて、コンコンコンと息を吐きながら咳き込んだ後にヒーイーと笛を吹いたような「レプリーゼ発作」と呼ばれる音が吸気時に聞かれるのが特徴です。

血液検査では白血球数が2万以上近くに増加し、リンパ球の割合が激増する特異的な検査値を示すので比較的早く診断がつきます。

1947年の我が国の統計ではおよそ15万人が罹患し、死亡者は1万7千人もいたそうです。

その後ジフテリア・破傷風とともに百日咳のワクチンを含む3種混合ワクチンの接種がすすみ、患者数が激減してきました。

ところが近年再び日本を含めアメリカ・カナダ・フランス・オーストラリアなどの国々で百日咳の患者さんが増えてきています。

昔は乳幼児に多いのが特徴的でしたが、最近では思春期・成人の患者が多くなる傾向がみられます。なぜなら百日咳菌が蔓延していた昔の時代なら予防接種も繰り返し最近の刺激を受けるためなかなか免疫抗体が下がりませんでしたが、百日咳菌が激減して菌に接触する機会が減ると、抗体は10年ほどで下がってしまって効果が無くなってしまいます。それで成人の患者さんが増えてきたようです。

しかも以前のように典型的な症状や検査データでない患者さんが増えた結果、発見や治療が遅れて余計に蔓延してきたようです。

治療にはエリスロマイシンやクラリスロマイシンといったマクロライド系の抗生物質が使われます。

また予防には予防接種が有効ですが、定期の接種の他に20歳過ぎに更に追加接種することが今後求められるようになりそうです。
尿の通り道の腎孟・尿管に石がある状態です。

症状:腎結石のほとんどは痛みがなく、あっても鈍痛程度です。肉眼で確認できる血尿や顕微鏡で判明する血尿が見られます。

尿管結石は側腹部の激痛(疝痛)の他陰部、大腿内側へ放散する痛みがあります。尿に感染がない限り発熱はありません。

胆石・虫垂炎・腹膜炎と違い、痛いところを押されても痛みは増強しません。尿路結石は腎孟で育ち、尿管へと流れ落ち、この石が尿の流れを突然止めると激痛が起こります。そして尿が石の横を通って流れるようになると、石がそのままでも痛みがウソのように消えます。

尿管結石が膀胱近接部まで落ちてきた場合は急性膀胱炎と同じような排尿時痛や血尿・頻尿が起こります。膀胱へ落ちた結石は尿道を通って体外へ排出されます。

診断:検尿で血尿を確認。腹部レントゲン検査でカルシウムを含む診断はできるが、シスチンや尿酸結石は写らない。超音波(エコー)検査やCTスキャンで診断する。また腎孟が膨らんで肥大する(水腎症)という。

治療:小さい結石の場合は利尿をつけて自然排石を待つ。排石までに疝痛発作が繰り返したり、水腎症、腎孟腎炎が増悪する場合は以下の治療法を選択する。

PNL:経皮的腎結石摘出術:背中に1センチの穴を腎臓まであけ、ここから内視鏡を挿入し結石を直視しながら摘出する方法。

TUN:経尿道的尿管結石摘出術:尿道から細い内視鏡を尿管内に挿入し、結石を摘出するもの。

ESWL:対外衝撃波腎結石破砕石治療法:この装置は対外で衝撃波を発生させ、体内の結石のみに衝撃波を収束させ結石を細かく破砕して流すもの。流れきらない場合は上の治療法も併用する。

再発予防:水分を1.5リットル以上摂り、常に薄い尿にしておく。尿をアルカリ性にする薬の内服など。
日本の夏は高温多湿ですから、熱中症にとてもなりやすいので注意が必要です。

炎天下でろくに水分補給もしないで激しい運動をしていて急に倒れたり、幼い子どもが車中に放置されて死亡することがよくあります。

軽い状態を熱痙攣といいます。
脈拍が早く・弱い状態になります。呼吸回数の増加、顔色が悪くなり、唇がしびれ、めまいなどが起こり、手足や腹筋などの痛みや筋肉の痙攣が起こることもあります。多量の発汗に対し、水のみを補給した場合に起こりやすいです。食塩水・イオン飲料の補給をすると良いでしょう。

中等度の状態を熱疲労といいます。
めまい感、疲労感、虚脱感、頭重感、失神、吐き気、嘔吐が起こり、顔面が蒼白となって冷や汗が出ます。血圧の低下、頻脈などのショック症状もみられます。脱水と塩分などの電解質が失われて、抹消の循環が悪くなり、極度の脱力状態になります。このまま放置すればたちまち重症化してしまいます。
重度の状態を熱射病といいます。
著名な体温上昇が起こり、41度にもなります。発汗は停止してしまい、皮膚は乾いて紅潮します。意識障害、おかしな言動や行動、過呼吸、ショック状態などが起こり、全身の多臓器障害、脳腫脹、DICという全身の出血が止まらなくなる凝固異常になり、死亡する危険が高くなります。急いで救急車を呼び病院で一刻も早い治療が必要です。

なお、太陽による直射による場合を日射病と呼びます。

応急処置のポイントは、できるだけ早く休ませ、涼しいところへ運び、水分補給(塩分を含むスポーツ飲料など)を同時に行うことです。

その上で医療機関にすみやかに搬送して下さい。
熱中症に気をつけて楽しい夏休みをお過ごし下さい。
狂犬病ウィルスにより起こる届出伝染病である。

犬・キツネ・オオカミ・コウモリなどの野生動物間に保持され、人間をはじめとする哺乳類すべてが感受性を持つ。

ウィルスを保有した獣に咬まれたりなめられたりすると、ウィルスは唾液を通じて傷口から侵入し、神経系を経て脳の中枢に達する。

急性脳脊髄炎を起こすのが一般的。

コウモリの洞窟に入っただけで発祥した例もあるので経鼻感染もありうる。日本国内では1958年移行発生をみず、犬に咬まれても局所の一般的処置で十分である。

しかしイギリス・オーストラリア・フィンランド等を除く外国での咬傷か否かを確かめることが重要である。

1970年ネパールで犬に咬傷を受けた日本人が一名帰国後死亡している。

今回36年ぶりにフィリピンで犬に咬まれた日本人2名が約3ヶ月の潜伏期間の後相次いで発症した。

日本国内は安全だが、海外旅行へ行く場合(特にインド・中国・フィリピンなど)は事前に狂犬病ワクチンを打っていくことが大切。4週間間隔で2回、さらに1~2年後に3回目を打つと良い。

もし打たずに行ってまた咬まれた場合でもすぐにワクチンを打てば発病阻止に有効とされている。

潜伏期間は10日~3年に及ぶが2,3ヶ月前後が多い。
全身不安感とともに咬傷部分が再び発赤腫脹し、中枢側に疼痛が起こる。発熱・頭痛・興奮・狂躁状態となり、嚥下筋ケイレンのためいわゆる恐水発作といわれる水の嚥下困難を呈し、全身の筋肉ケイレンを発作的に繰り返し、意識障害をきたして死亡する。

発症すればほぼ1週間以内に100%死亡する。

外国で疑わしき動物に咬まれたらただちにワクチンを注射し、また狂犬病免疫ヒトゲロブリン注射8日本では入手困難)を5~6回行うと良いとされている。

今日本では空前のペットブームですが、案外ペットへの狂犬病ワクチン接種率が40%程度とのこと。国内での安全確保のためにペットへのワクチンをきちんと受けさせましょう
血尿は集団検診では試験紙法で潜血尿としてスクリーニングされる。

潜血陽性の場合、二次検査として医療機関に置いて尿沈査で赤血球の有無を確認する。

ただし女性の場合整理時期の出血でないか区別する必要がある。

肉眼的に見て分かる血尿か、顕微鏡でしか分からない血尿か確認することも診断上大切である。

また蛋白尿がないか確認することも大事である。もし血尿と蛋白尿が合併する場合は腎疾患である確率が高い。

また激しい運動後の尿でないかも確認が必要である。(遊走腎)

集団検尿で引っかかる血尿の大部分は家族良性血尿、無症候性血尿と呼ばれるもので特に心配のいらないものがほとんどであるが、子どもの場合大人になって急に悪化する慢性腎炎もまれにみられるので地道に検尿で経過観察はしていったほうがよいと思われる。

できれば採血して免疫グロブリン、血清補体価を調べIgA腎症をはじめとする慢性腎炎を除外するとよい。

腎臓に何か異常が疑われる場合血圧が高くないか確認し、できれば腹部エコーで腎臓の奇形・水腎症・腎腫瘍・尿結石・尿管結石・のう胞腎などの有無を確認する。

その他血尿の原因として腎孟腎炎・尿路感染症といった感染、特発性腎出血などがある。

血尿・蛋白尿が持続する場合は1年以上経過を観察した後腎生検をして慢性腎炎の電子顕微鏡レベルでの分類をし、治療や予後の参考にする。

検尿は負担が少なく簡単に行える検査なので地道に継続されることをおすすめしたい。
脳は血液の流れの速度、呼吸の調整、体温調節、寝たり起きたりのリズム、空腹を感じること、運動調節など様々な生命維持にかかわる機能の司令塔として重要な役割をもっています。これは人間の体を生かしている基本的な脳の機能といえます。

しかし、より良く生きていくために、見たり聞いたりしたことを整理して行動に結びつけるための機能が脳には備わっています。これが「高次脳機能」です。

高次脳機能とは、物事に注意を向け、以前の記憶と照らし合わせて認識したり、新たに記憶・学習していく働きです。またこれらの認識に基づき、判断を下し、どう行動したらよいかを計画したりします。

人間にはこの高次脳機能を発達させ、自分の経験だけでなく、他人の経験も自分のものとできるように、コミュニケーションの機能すなわち言葉を発明してきたのです。この高度な脳の機能が傷害されて起こる病気が「高次脳機能障害」です。

原因の主なものは交通事故や何らかの原因で頭部をかなり強く打つことによって起こります。他には脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などです。

症状は人によって現れ方は異なりますが、次のような症状が一般的です。

●記憶の障害
新しいことを覚えられない、約束を忘れる、日時を間違える、どこにいるのか分からなくなる、同じ質問や話を何回もする。

●注意の障害
集中力が長続きしない、同時に二つのことをしようとすると混乱する、不注意が目立ち指示を取り間違えたり、ミスが多い。

●遂行機能障害
仕事への取り掛かりや、段取りが悪く、こだわりが強くなるため、周りの人とトラブルを起こしやすくなる。

●失語
聞く、話す、読む、書くなどの言葉の機能が障害を受ける。

●失行
手足の運動に問題がなくても、服を着る、箸やはさみを使うなど普段できていたことができなくなる。

●失認
視力に問題がないのに、色、物の形、物の用途や名前が分からない。絵を見て全体のまとまりが分からない。

●地誌的障害
よく知っている場所で道が分からなくなって迷ったり、自宅の見取り図や、近所の地図が書けない。

以上のような障害を家族にも理解されず、職場でも戸惑いやトラブルが頻発し、終いには職を失うことになります。

高次脳機能障害はまだ新しい疾病概念なので、介護保険・福祉制度面では身体障害、知的障害、精神障害とも認められず、症状が重く目立つ場合に限って例外的に一部認められているのが実情で、今後の行政の理解ある対応が期待されます。
「夜、脚の膝から下が痒くなったり、痛くなったりする。あるいは虫が這うような不快な感じがする。」「10年程前から夜、寝床に入るとふくらはぎの辺りがムズムズし気になって寝付けない。起き上がって歩くと楽になるが、寝床に戻ると再び不快感が現れる。」こんな症状を示すのが「ムズムズ脚症候群」の典型。

高齢者に多く、放っておくと不眠症になることもある。

正式には「レストレス・レッグズ(下肢静止不能)症候群」という。

日本ではおよそ130万人の患者さんがいるとみられているが、治療が必要なのはこのうちの3分の1か4分の1。実際に治療を受けている人は2万人くらいだろうといわれている。

受診している人が少ないのは、医師も患者さんも病気とみていない人が多いのかもしれない。

先に述べたように高齢者に多く、女性の割合が多い。

鉄欠乏性貧血の人に出やすく、なぜか慢性腎不全で人工透析をしている人の20%にみられるという。(体内に必要な微量元素が足りないのか?)

他に向精神薬を飲んでいたり、急に止めたりした場合も考えられる。

軽くなったり、重くなったり症状に波があるが、重いときは抗てんかん薬のクロナゼバムや鉄剤の補充療法が効くことがある。

自己チェック:こんな症状には要注意
・じっとしていると、足の膝から下にムズムズするような不快感が起き、動きたくてたまらなくなる。時には足以外にも起こることがある。
・不快感は動くと止まる。
・不快感と動きたくなる衝動は夜に出る
・寝付きにくかったり何度も目が覚める
・眠ると、けとばすように足が動いたり突き飛ばすように腕が動く
・昼間わけもなく疲れたり倦怠感がある
・家族や親戚に同様の症状のある人がいる
・足の不快感と動き出したくなる衝動の原因になる異常は見つからない
糖尿病とは、体の血液中のブドウ糖の量(血糖値)が、インスリンというすい臓から分泌されるホルモンの作用不足・分泌不足のために普通より高くなっている状態です。

尿に糖が出るのは、血糖値がおよそ170mg/dl以上と高い状態にあることを意味しています。食事前の血糖値が126mg/dl以上、あるいは食後の血糖値が200mg/dlあれば糖尿病である可能性が大きいといえます。

初期はほとんど自覚症状がありませんが、のどが乾く・よく水を飲む・何度もトイレに行くという症状が現れ、体重も次第に減ってきて疲れやすくなります。

治療が遅れたり、うまくコントロールできないでいると、手や足にしびれがおきる神経障害、尿に蛋白が出て最後には透析が必要となる腎症、眼底に出血を起こしやがては失明にいたる網膜症などの合併症が起こってしまいます。

かなりの高血糖が急速に起こると意識を失う糖尿病性昏睡を起こし、高度の脱水で死亡することもあり怖い病気です。

大部分の患者さんは体質や日常の食事の摂りすぎや運動不足などの生活習慣によって起こる2型糖尿病で、経口糖尿病治療薬(スルホニル尿素剤、ビグアナイト剤、αーグルコシダーゼ阻害剤、インスリン抵抗改善剤、速効型インスリン分泌促進剤など)の内服治療から始めます。

ほとんどの患者さんは内服治療と食事・運動療法でなんとかなるのですが10年以上にわたって内服治療していると50%ぐらいの確率で薬が効かなくなってしまう場合があり、その事を2次無効といいます。

薬でいくらすい臓を刺激してもインスリンが枯れ果ててしまった状態で、そうなる前になるべく早くインスリン注射による治療が必要になります。

治療がうまくいくと注射の必要がなくなり、再び内服治療だけでよくなる患者さんもいます。インスリン注射の治療ということになると、今までは病院に2~4週間ほど入院してもらい、1日に何度も空腹時と食後2時間の血糖値を測りながら一日1~2回食事の30分前に注射するインスリンの量を決めていきます。

働いている患者さんにとって一ヶ月近く仕事を休むのは容易なことではありませんね。でもご安心ください。インスリン注射による最新の治療では、外来に通いながらでも安心してインスリン注射の量を調節していけるようになったのです。

超速効型といわれるインスリン注射が開発され、食事を食べる直前に1日3回、薄い服ならアルコール消毒なしで服の上からお腹にポンと決められた量のインスリンを打てばいいのです。しかも注射針は針先が劣化して刺したとき痛みを強く感じるまでは何十回でも交換せずに使ってもかまいません。

血糖値のコントロールを知るために、時々食前食後の1日6回2日間だけ血糖を自分で測ってもらいますが、以前のように指先ではなく腕に器械を当て、操作も簡単で、ボタンを1回押すだけで20秒~30秒ほどで数値が分かります。

おかげで針を指先に刺す恐怖もなく、指先を使うデリケートな仕事、水仕事にも困らなくなりました。

当院では外来でのインスリン注射治療に力を入れて、合併症の予防に努めたいと思います。
プール熱とは、夏季に好発するアデノウイルス感染による咽頭結膜熱とよばれる風邪のことで、幼児や学童に多く見られる。

しかし、今年は多くの府県で冬から春にかけても例年の数倍の頻度で流行しており、夏季での大流行が懸念されている。

感染経路は飛沫感染、接触感染によるが、プールでは直接接触や水を介して目の結膜から直接、あるいは経口的にも感染し、しかもその感染力は非常に強い。

潜伏期は5~7日で、突然39~40度の高熱、頭痛、食欲不振で発病し、咽頭痛、目の結膜充血、眼痛、羞明、流涙、眼脂、発疹、頸部リンパ節腫腸、下痢など多彩な症状をおこす。
発熱は3~5日間持続する。
眼症状は片目から始まり、反対側にも及ぶ。結膜充血は激しく3~5日間持続し、のどの咽頭発赤も高度で、すぐに鑑別がつく。

今ではアデノウイルスの迅速診断検査も発達しており咽頭ぬぐい液や結膜ぬぐい液ですぐに診断がつくようになった。

薬は特効薬はないので、一般的な風邪の治療薬と点眼薬の投与で様子をみる。学校保健法では主要症状が消えて後2日までは登校禁止となっている。

第一に心がけるのは感染拡大の予防であり、感染者との接触を避け、手洗いうがいの励行につとめることである。
どのような病気か?

トリもA型インフルエンザウイルスの感染を受けますが、トリのウイルスは人のインフルエンザとは異なったウイルスです。

鳥類のインフルエンザは「鳥インフルエンザ」と呼ばれ、このうちウイルスの感染を受けた鳥類が死亡し、全身症状などの特に強い病原性を示すものを「高病原性鳥インフルエンザ」と呼びます。

鳥、七面鳥、うずら、カラス等が感染すると、全身症状を起こし、神経症状が(首曲がり、元気消失)呼吸器症状、消化器症状(下痢、食欲減退)等が現れ、鳥類が大量に死亡することもまれではありません。

どんな国で発生している?
香港(H5N1型1997年、2003年)、アメリカ(H5N2型1983年、2003年)、オランダ(H7N7型2003年)、ドイツ(H7N7型2003年)、ベトナム(H5N1型2004年)で発生しています。

日本では、1925年以来発生はありませんでしたが、ついに今年発生してしまいました。

人に感染した例は?
1997年香港でH5鳥インフルエンザに18名が感染、6名が死亡していますが人から人への感染はありませんでした。2003年2月、再び香港において2名確認され、うち1名は死亡していますが、その後の感染の拡大はありませんでした。

オランダでもH7鳥インフルエンザウイルスの流行で結膜炎や軽い呼吸器症状がみられ獣医1名が亡くなっています。ただし今のところ人から人へ伝染する恐れはないようですからご安心ください。

今後ウイルスが変異して人間の間でも大流行する可能性はあるので注意を向ける必要はあります。

鶏卵や鶏肉を食べて感染することはないか?
食品としての鳥類(鶏卵、鶏肉)を食べることによって人が感染をした例はありません。万が一感染鳥やその卵が食品として市場に出回ったとしても70度以上の加熱でウイルスは死滅するとされています。もちろん病気になったトリに触ったり、内臓や糞便には接触しないほうがよいでしょう。

トリに限らず動物一般を飼う場合は、触ったらその後よく手を洗い、糞尿は速やかに処理し、動物のまわりを清潔にしましょう。

動物の健康状態に異常があった場合は獣医さんに、また飼い主が体に不調を感じたら早めに医療機関を受診してください。

くれぐれもマスコミの煽動にあおられず冷静に対処しましょう。
オリンピックの開催の年に合わせたように4年周期でマイコプラスマ肺炎という変わった肺炎の一種が流行してきましたが、最近では毎年のように散発的に流行を繰り返しています。

何が変わっているかというと、肺炎という言葉とは裏腹に一応初期に発熱はあるものの、熱はあまり続かず咳だけがしつこく続き、風邪です、軽い気管支炎ですと言われがちです。

さしたる重症感もなく、胸部の聴診所見も乏しいのですが、胸部レントゲン写真を念のため撮ってみると、肺の一部にびまん性の陰影が見られ、ようやく肺炎と診断がつくことが多いのです。

診断の確定は採血して抗体の上昇を確認するしかありませんが、もし疑わしければ早めにペニシリン系やセフェム系の抗生物質ではなく、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗生物質を飲み始めれば短期間で治るでしょう。

但しマイコプラスマ感染症は時に脳炎、髄膜炎、全身の発赤疹その他いろいろの合併症を起こすので慎重に経過を診ていく必要があります。

最近続けて何人かの肺炎の患者さんがみられ、採血でも抗体が上昇し、この地域でも少し流行がみられ始めているようです。ご注意を。
◇アレルギーのマーチ
アトピーとは、「奇妙な」といった意味で、家系的な要因に基ずくアレルギーで、従来の分類に入れられないものを、1923年コカという人が名ずけたもの。

その名のとおりアトピー性皮膚炎は、かなり発達した現代医学をもってしても原因・病態・治療に関して解明されていない部分が多く、そのため何かと議論の的になっている。

このアトピー体質は親から子へ、子供から孫へとかなりの頻度で遺伝する。但しその現れ方は人により強い弱いの程度の差がみられる。現れる場所も皮膚だけに限らず、消化器・呼吸器・目・鼻・耳とあらゆる臓器・器官に、しかも年齢とともに出たり消えたりしながら蕁麻疹や下痢・嘔吐・喘息発作、アレルギー性の結膜炎そして添出性中耳炎まで引き起こす。これら一連の現象はアレルギーのマーチ(行進)と呼ばれている。

◇症状と治療
乳児では顔・首・胸・お腹・背中に様々な形をした赤い発疹ができ、耳たぶの付け根がきれてジクジクなりやすいのが特徴。

乳児になる、肘や膝の内側・裏側を中心に顔や項部が痒くなる。かきむしるためもあってガザガザになり、かさぶたを形成し、体全体もザラザラのいわゆる鮫肌になる。

成人までその状態が続くとさらに皮膚の乾燥・硬化が進み、黒ずんだ色の皮膚になってしまう。季節的には乾燥する冬に悪化する傾向がある。一般的には年をとるにつれて軽くなっていく人が多い。

アレルギーの原因物質(アレルゲン)を調べる検査はいろいろあるが、検査してもアレルゲンを特定できないことが案外多い。もし検査で特定のアレルゲンが分かった場合、可能であれば無理のない範囲で生活の場から取り除こう。

例えば家のほこり・ダニ・カビの類がアレルゲンなら、よく掃除し、カーペットを使わないようにする。

食べ物が疑わしい場合は症状が激しい場合に限って、普段の食事からその食品を除こう。

米アレルギーの場合は稗・粟などの雑穀を食べるというように、代替え食品を食べる「食餌療法」をすることもある。この治療法はブームに一時なったが、1日も休まず行わなければならないし、栄養状態にも直接かかわるので、成長期のこどもたちの場合安易に採用すべきではない。

むしろ皮膚の手入れを丹念にしてあげよう。それだけで、たいていのアトピー性皮膚炎は軽くなるはずである。例えば爪をこまめに切るとか、石鹸で毎日汗や汚れを落とし、細菌が掻き傷につかないように努めよう。

アトピーの人は特に「とびひ(伝染性膿か疹)」や「水いぼ(伝染性軟属腫)」になりやすいので清潔に心がけよう。眠っている間に無意識にかきむしらないよう、かゆみ止めとして抗ヒスタミン剤を飲んだり、手袋を使ったり包帯をする事もある。

これらのことをしたうえで、必要ならばステロイドホルモン剤を含んだ塗り薬を使い、症状にあわあえて強いものから弱いものへと切り替えていこう。

また強作用が気になる余り中途半端で自分勝手な使い方をダラダラと続けないようにしたい。

症状が軽くなってきたら、入浴後のまだ皮膚が潤っている間に、よく精製された皮膚用の油(ツバキやオリーブ油、ベビーオイルなど)を塗って潤いを保ち、薬以外でなるべく良い状態を維持しよう。アレルゲンと思われる物質のエキスを薄めて皮下注射し、体を慣らして徐々にアレルギー反応をにぶくさせる治療法(減感作療法)も時には有効である。

最近では抗アレルギー薬と称される飲み薬が次々と開発され、減感作療法にとって替わりつつある。これはアレルゲンが不明な場合に対応できる点が優れている。

ともかく決定的な治療法がないだけに、信頼できる医療機関ときちんと決めて、その人に合った治療法を選んでくれるように相談し、上手に病気とつきあうことが大切である。
歯槽膿漏(歯周病)とは慢性の炎症から歯ぐきが崩れ、歯が抜ける病気で、原因としては歯の表面にくっつく最近の塊であるプラークが悪さをすると考えられていました。

そのため、このプラークを除去する長時間にもわたる歯磨きが治療の基本と考えられてきました。ところがある歯科医が3年程前、カビの一種であるカンジダ菌によるひどい口内炎の患者さんに、抗カビ剤「アンホテリシンB」のシロップによる口腔内のうがいをさせました。

すると不思議にも一週間程度で、口内炎だけでなく歯ぐきからの出血や歯のぐらつきという歯槽膿漏の症状までほとんど消えてしまったそうです。

詳しく調べてみたところ、歯槽膿漏の患者さんの歯ぐきや歯の表面には想像以上のカンジダ菌やその胞子が侵入しており、プラークの大部分もカンジダ菌である事が分かってきたそうです。今後の研究結果によっては世界中にこの治療法が広まるかもしれません。

歯槽膿漏にお悩みの方!とてもまずいシロップ剤ですが、飲まずにうがいだけですから副作用の心配もないので、一度試してみませんか?もしかしたら口臭予防にも効果があるかもしれません。それについてはみずから試してみることにしましょうか?
そろそろ喘息発作を起こして来院する人の数が増えてきたように思います。そう!6月から7月にかけてのうっとおしい梅雨の季節は喘息発作が起きやすい季節なのです。

喘息はのどから気管支・肺に通じる気道の粘膜が過敏になり、ほこりやタバコの煙、気候の変化、風邪などをきっかけにして気道が狭くなり、呼吸困難の発作を起こす病気です。

以前は一過性の病気とみなされていましたが、近年になっておおもとの原因が気道粘膜の慢性的な炎症であることが明らかになってきました。

その結果、発作が起きてから抗生剤や気管支拡張剤で鎮める治療から、発作を予防管理することに力点が移りつつあります。

新しいアレルギー学会による喘息治療ガイドラインでは、吸入ステロイド薬を軽症の喘息発作から使用してもよいとしています。

それによってある大きな喘息専門の病院では、発作による入院患者数を極端に減少させることができたそうです。

20年も前に一度、吸入ステロイド薬の乱用による副作用が問題となり、それ以後はあまり使用されなくなりましたが、その後の薬剤構造の改善や1回の噴霧量の減少などにより安全に使用できるようになったので、再評価されるようになったのです。

決められた基準どおりの量を使用する限りは、全身性の副作用はまず心配なくなりました。

むしろ免疫力も落ちることなく、しかも炎症を抑える作用が強いので、風邪など気道感染が起きにくくなるのです。

吸入ステロイド薬を上手に取り入れることによって、しつこいまたは重症の喘息の発作から開放されるといいですね。
英語でfloppy(フロッピー)とは「だらりとした」の意味で、infant(インファント)とは幼児のこと。

すなわち乳幼児検診などで首や腰のあたりの座りが極端に遅く、全身の筋肉の緊張が弱くなんとなくグニャグニャした感じの子を総称してそう呼びます。

赤ちゃんの発育はかなり個人差が大きいので慎重に判断しないといけませんが、首の座りは4ヶ月、腰の座りは7ヶ月あたりがおおよその目安です。

それがいくらたっても重い頭を支えきれず、ハイハイやお座りもできずにいつもおとなしく寝ていて、手足もあまり動かさないといった状態が続くならば何らかの以上が考えられます。

たいていは体の一部に奇形がみられることが多いものです。例えば手足の指が一本多いか少ない、くちびるが割れている、おへそやそけい部のヘルニアがある、陰嚢に睾丸が降りてきていない等々。

一応染色体の異常がないかをチェックをします。小さな異常が見つかることがありますから。ただ有名な染色体の異常なら外見でもおよそ見当がつくものです。視線も合わせず目の動きがなんだか変で、知能の異常がありそうかどうかも大事です。次に腱反射があるかどうか調べながら筋肉や神経に異常の原因がないか調べます。最後は腕か太股の筋肉の一部を取って筋肉の状態やそこに含まれる様々な酵素を調べて最終診断が下されます。

疑われる病気には脳性マヒ、先天性筋ジストロフィー、ウェルドニッヒ・ホフマン病、ミトコンドリア・ミオパチー、重症筋無力症、先天性良性筋緊張低下症などいろいろあります。

検診先の小児科の先生から専門病院に紹介してもらい精密検査を受けてください。
成人病は今では生活習慣病と呼ばれるようになりました。それは、「悪い生活習慣の中で暮らしているとなりやすい」という意味と、「成人に限らず子どもでもなりますよ」という意味が込められているからです。

主なものとして、糖尿病、高血圧、高コレステロール・高脂血症、通風などが挙げられます。それぞれの病気には特別の治療薬がありますが、やはり基本は食事療法と運動療法です。

食事は脂肪や動物性たんぱく質に偏りすぎず、植物性たんぱく質や炭水化物、繊維質の多い野菜類、ビタミン・ミネラルなどをまんべんなくゆっくりと食べて摂取カロリーの取りすぎを抑えます。

運動はできるだけ無理なく毎日続けられるものが好ましく、激しすぎて筋肉や関節を痛めないように気をつけて下さい。

高齢でとても元気なお年寄りに共通している事は、みなさんよく歩いていて、足腰がとても丈夫なことです。

出来ることならば毎日30分以上歩くことが望ましいとされています。温水プールで1時間以上水中歩行するのもおすすめです。

これからは大人も子どもも寒い冬を迎えて厚着をし、あまり動かなくなりがちですし、忘年会や新年会でお酒を飲んだり、クリスマスケーキを食べたりする機会が増えるので要注意ですね。

今や日本人は大人も子どもも欧米をしのぐ、血中コレステロールの高い国となってしまいました。これからは次第に日本人の寿命は短くなっていくであろうと予想されています。 21世紀をまじかに控えて、自分や子ども達の生活習慣をもう一度見直してみませんか?
子供が急に熱を出すとどんな親も心配で、きがきではありませんね。40度もの熱が出ると頭がおかしくならないかと心配される親も多いものです。しかし、脳炎、髄膜炎、日射病などの特別な病気の場合を除いて、ほとんどの場合は心配ご無用です。

熱が出て体が熱くなると、外から侵入したバイキンやウイルスは弱って増殖できず、免疫反応によってやっつけられてしまい、熱が出ること自体はとても役にたっているのです。但し、あまり高熱だと胃が正常に働かず、食欲がなくなるだけでなく、吐きそうになるし、眠れなかったり頭痛や腹痛の原因にもなり、体力を消耗してしまいつらいものです。38、5度以上でかつ、つらくてたまらない時は解熱剤を使うのもやむをえないと思います。吐く子には坐薬を、下痢の時や坐薬嫌いの子には飲み薬を、もちろん元気ならば高熱でも使う必要はありません。

一度使ったら、最低6時間は間をあけてください。できれば昼間1回、夜間1回位にとどめておきたいものです。

熱性痙攣の子は少し早めに38度位から使ってもやむをえないでしょう。

熱が急に上がる前にはよく寒気がして、歯をガチガチと震わせる事がありますが、それは手足の抹消の血管が収縮して手、足、唇の色が悪くなって冷たくなり、体の中心部だけが熱くなります。その時は10~20分程、何かでくるんで暖めてあげましょう。

それからしばらくして、体全体が熱くなって手、足、唇の色も赤くなってきたら、くるんだものや衣服を取りさって、熱が体にこもらないようにしてください。水分はポカリスウェットやアクアライトといったイオン飲料等を冷たくして、少量頻回与えて下さい。

また薬に頼らず頭に水枕をあてたり、脇の下や股の付け根に氷嚢をあてて、近くを走る太い血管を冷やして、全身を冷やす方法もよいでしょう。家の中でなるべく安静にして寝ているのが一番ですが、起きて遊ぶのならそれほど具合が悪くない証拠で心配いりません。常日頃、各家庭に子供用の比較的安全な解熱剤を用意しておいて、夜間のとっさの時にかかりつけのお医者さんに相談して指示を仰ぐとよいでしょう。いずれにしても、解熱剤は病気を根本から治すものではなく、一時的な休息を与えて体力の消耗を防ぐものであることをよく承知して使って下さい。

脳炎、髄膜炎、日射病については別の解説を参照してください。
熱性けいれんとは、38度以上の発熱に伴って生じた全身けいれんで、その原因が中枢神経系(脳や脊髄)の感染症によらないものを言います。その頻度は統計にもよりますが、3~8パーセント前後といわれています。よく起こる年齢は、6か月~4歳が大部分です。そして大して心配がない単純型と,いくつかの危険因子のそろった複合型とに分けられ、複合型は将来てんかんに移行するか,もしくははじめからてんかんだった,という頻度が高いと考えられています。

以下にあげる危険因子にいくつか当てはまる人は、今後のけいれん発作再発予防の目的で、抗てんかん薬を数年にわたって飲むことになります。(ただし、最近は発熱時のみけいれん予防の坐薬をそのつど使うだけでよいとする傾向にありますが。)

危 険 因 子
1 家族に無熱性けいれん(てんかん)の人がいる。
2 発症前から神経学的に異常や,精神の発達に遅れがある。
3 初発年齢が6ヵ月未満や6歳以上と、好発年齢から大きくはずれている。
4 発作の持続時間が15分以上。
5 24時間以内に2回以上発作があった。
6 これまでに何回も頻回に熱性けいれんを繰り返して起こしている。
7 38度以下でもひきつけを起こしたことがある。
8 発作が体で非対称的に起こったか、けいれん部分が体のある部分に偏っていた。
9 発作がおさまった後、持続的に意識がなかったり、片麻痺(体の左右どちらかの手足に力が入らず動かない)がみられた。
10 脳波検査で異常波がみられた。
けいれんがおきたら体を横たえて衣服をゆるめて楽にさせ、顔を横に向けて、もし吐いた場合でも吐物を飲み込んで気管や肺に入り込まないようにします。それから、ひきつけの様子を観察して下さい(左右の手足や目の動き、顔色、意識の有無、持続時間など)。

決して口の中にハンカチや割りばしなどを入れないで下さい。口の中を傷つけたり、喉に詰まらせたりする事故のもとです。ひきつけている時に舌をかむことはまずありません。

ひきつけがおさまった時に息をしていなかったり、心臓が止まっている時は(ほとんどそんなことは起こりませんが)、まず口の中をのぞいて何か詰まっていないかを見ます。何かあれば、歯で噛まれないように注意して指でかきだして下さい。次に鼻をつまみ口から息を吹き込むなり、胸の中央を強く何度か圧迫する応急処置をしてください。

また、ひきつけがおさまった後、意識があるか、手足の力が抜けて麻痺していないか確かめて下さい。そしてすぐに医療機関を受診し、ひきつけの原因を調べてもらいましょう。その際、ひきつけの様子と前後の症状を医師に説明できると診察の参考になり助かります。

もし薬を飲むことになった場合は、まず1~2週間の間に薬による副作用(発赤疹、食欲不振、眠気、嘔吐、白血球減少など)をチェックし、その後薬物血中濃度を測定してちょうど良い量に調節します。そして、半年か1年に1回位のペースで脳波検査と副作用、薬物血中濃度のチェックを受けるのが望ましいでしょう。

大部分の子(90パーセント以上)は、年齢とともに発作も全く起こらない状態が2年以上続き、好発年齢も過ぎ、脳波所見も改善し、薬の内服を中止することができるようになります。一生薬を飲み続けなければならない人はごく稀なのです。

何回も続けて薬を飲み忘れたり、勝手な判断で中断したりしないでください。かえって発作の起きやすい状態を作ってしまうことにもなりかねません。またけいれん予防の薬を飲んでいるからといって、100パーセントけいれんが起きないわけではありませんから、発熱時はご用心。

別にけいれん予防の坐薬を高熱の時は使うか、解熱剤を38度以上で早めに使っても構いません。(解熱剤を使うと熱が一旦下がって再び上がる時にかえってひきつけを起こしやすくなるとの意見もありますが、統計に基ずいた確かな根拠があるわけではありませんから。)
咳が出るということは悪いことばかりではなく、肺、気管、気管支にある異物や分泌物、痰などを体の外に排出させる大事な働きをしています。

しかし眠れないほどの咳や吐くほどの咳が長く続くと、本人にとって大変つらいものですし、治療している医師にとっても悩みの種です。

咳が長引いてなかなか止まらない理由にはいろいろありますが、麻疹やインフルエンザ、百日咳、肺炎、気管支炎、気管支喘息などいろいろな病気が原因として考えられます。

その中でも喘息性気管支炎(別名、咳喘息とも言う)が一番多いのではと思われます。気管支喘息のように呼吸困難は起きないのですが、夜の寝入りばなや朝の起きがけに咳込んでしかたがない。しかも熱もなく、食欲もある。布団に入って体が暖まると気管がムズムズして咳込みが始まる。また朝目が覚めて起きると寝ている間にたまっていた痰が動いてその刺激で咳がでる。たいがいは鼻がグスグスして飲み込んだものが痰としてのどにからまって悪化するものです。治療は喘息に準じて咳止めの他に気管支拡張剤を飲んでもらいます。

当然鼻の治療をするととても効果があります。のどの下や脇の下、みぞうちのあたりが咳のしすぎで筋肉痛を起こすことがあり、消炎鎮痛の湿布を患部に貼ったり、軟膏(ベポラップなど)を塗るのも一つの方法です。

またうつ伏せ寝が苦手でなければうつ伏せで寝ると鼻水や痰がのどに落ちることがないので、咳込みを予防する効果があります。枕元に冷たい水を置いておきせき込んだとき手を伸ばしてちょっと口に含むのも良いでしょう。起きているときならスーッとする小さな飴をしゃぶるとよいでしょう。乾燥している季節なら部屋に加湿器をかけておくのも口や鼻の乾燥を防ぎ咳込みに有効です。みなさん試して見て下さい。
おねしょは大昔からあったようで、古代ギリシャ時代のヒポクラテスという人が、観察の記録を残しています。

子供の場合、ほぼ毎日おもらしをする子が多いため、布団の乾燥、衣類の洗濯が大変で、母親が思い余って、相談に訪れる事が多いのですが、大人の場合には月に1~2回、年に数回でも悩んで来るようです。

要はその頻度ではなく、本人や周囲の人がそのことで困ったと悩んで来院すれば、一応医療の対象としての夜尿症と考えることにしています。

但し子供の場合、一般的には、2才で排尿自立が確立し始め、3才には夜尿症はほぼなくなる(5~10%位はまだいますが)といわれていますので、4才過ぎになっても夜尿を繰り返す場合、一応治療の対象と考えてもよいでしょう。

ただこのくらいの低年齢の子供は、1~2年の間に自然に治ることがかなり期待できるので(2~3%に減ります)、ケースによっては積極的な治療をせずに、簡単なアドバイスで様子をみることのほうが多いでしょう。

外来を初めて訪れる患者さんの年齢は、4~5歳と10~11歳に多いようですが、それはその頃に幼稚園等の集団生活に入ったり、学校の課外活動で泊まる機会が始まるので、そろそろ何とかしなければという気持ちが働くからでしょう。

夜尿症と一口に言っても、もとにおしっこをもらしてしまう原因となる病気が隠されていることが稀にあるので、それらを見逃さないよう注意が必要です。

例えば、尿路の奇形で、尿がボウコウに流れ込まず、チツや尿道にもれてパンツがいつも濡れているとか、ボウコウエンのため頻尿を繰り返していたとか、糖尿病や尿崩症といった多尿をきたす病気のせいであったり、脊椎破裂や水頭症といった神経系の異常があったり、てんかんの症状としてのおもらしであったといったものを除外しなければなりません。一般的な夜尿症は、大きく2つのタイプに分けられます。

1つは赤ちゃんの頃からずっとおねしょを毎日し続けている生来型(90%)と、もう1つは、いったん排尿の自立が出来てから、再びある出来事をきっかけに始まってしまう獲得型(10%)です。夜尿症が起こるそのしくみについては様々な仮説が言われていますが、

1. 脳の下垂体から分泌される抗利尿ホルモン(尿の産生を抑える働きがある)は、夜には昼間よりずっと多く分泌され、夜間の尿量を減らすはずなのに、夜尿症の人は抗利尿ホルモンの夜間分泌が少ないため、寝ている間に作られる尿が多く、もらしてしまうのだとか、
2. 夜尿症の人は眠りが深すぎて、尿意をもようしても目が醒めず、ついしてしまうのだとか、
3. ボウコウにためられる尿量の限界が平均より少ないので、寝ている間にすぐ限界に達して出してしまうのだとか、
4. その他心理的影響がからんでいるようです(特に獲得型に多い)。
次に治療ですが、まず生活指導上3つの原則があり、

1. 起こさない(睡眠パターンが崩れて抗利尿ホルモンの昼夜の分泌サイクルが確立しにくくなるので)
2. あせらない
3. 怒らない(自信を持たせる)
を基本に心理的負担を除いてやる必要があります。

さらに、食生活上の注意ですが、水分をついたくさん欲しくなるような、極端に辛い物や甘いものを、家族ぐるみで協力して控えるとよいでしょう。

また、牛乳は栄養が豊富だとの考えから、水代わりにたくさん飲むのを奨励している親が多いものですが、少なくとも夕方から夜にかけては、水分摂取を控え気味にすると、それだけでもかなり効果があります。

次に薬物療法ですが、ある種の抗うつ剤が夜尿症にはよく効きます。副交感神経遮断薬と併用するとさらに効果が上がります。

他に漢方薬や向精神薬を使う事もありますが、だいたいこのくらいまでの治療で、ほぼ90%の人は治るようです。

他にも、ボウコウに尿をたくさん溜められるようにするトレーニングをしたり、行動療法的試みをしたり、いろいろな治療があるようですが、それでも効果のない人の場合、抗利尿ホルモン剤の点鼻薬を寝る前に使用すると効果がかなりあるようです。

但し、薬物治療では、副作用に留意する必要があるため、よく担当医師と連携を取って、根気よく治されるよう心がけてください。

いずれにしても、極論すれば、夜尿症は年齢とともに自然とよくなるものであり、それまで待ち切れない人のために、一応あれこれと治療を試みているだけなのですから、うちの子は少し「おくて」なのだと、「大器晩成」を決め込んで、ゆったりとした気持ちでみていくと、心身ともによい結果が得られるものと思います。

なお夜尿症治療に定評がある病院としては、東京都世田谷区にある都立母子保健院小児科がゆうめいですよ。
スギ花粉症の話
スギ花粉症は、戦前はほとんど見られなかった稀な病気でしたが、現在では日本人の10%以上の人が悩まされていると言われています。

原因は、空気中を飛散するスギの花粉に対して敏感な体質の人が、アレルギー反応を起こした結果1gE抗体を作り、様々な反応が引き起こされ、鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどの症状が起こるのです。

一度スギ花粉に対する抗体ができると、症状の強弱は多少ありますが、毎年のように2月から4月にかけて症状が起こります。

ですから飛散時期には、できるだけスギ花粉に触れないようにすることが重要となります。晴天で風の強い日は、スギ花粉の飛散量が増えるので、フトンを干したり外出するのは、できるだけ避けた方がよいでしょう。出かける場合も、マスクやメガネなどで鼻や目をしっかり守って下さい。外出から帰ったら、玄関に入る前に髪や上着をよく叩き、スギ花粉を落としましょう。又、普段よりこまめに掃除をし、花粉が室内にたまらないようにしましょう。

スギ花粉症は毎年2月中旬頃から始まりますが、今年は暖冬なのでもっと早くから症状が起こるかもしれません。

早めに予防薬(抗アレルギー薬)を飲まれると軽く済むかもしれません。もし症状が始まってしまったら、抗ヒスタミン薬の内服やステロイド薬の点眼・点鼻薬を処方してもらうと良いでしょう。

さあ!あと少しで暖かな春ですね。
夏が近ずきプールの季節になると幼稚園や小学校から「プールに入れる前に治療して下さい」と言われて、水いぼの治療に来る患者さんが急に増えてきます。

水いぼの正式名は「伝染性軟属腫」と言い、水いぼウイルスによって伝染する柔らかなイボの一種です。小さいものは直径0.5mm、普通は2mm前後、大きいものは5mm大にまでなり、淡紅色で半球状に隆起して、光沢があり、中心部分が少し凹んだ形をしています。それが首や腋の下、側胸部、腕.臀部.陰部に好発してできるのです。そして殆どの人がアトピー性皮膚炎の体質を持っているのが特徴です。

「プールの水で伝染する」と言われていますが、実際のところは分かりません。「ビート板を介してうつるのだ」とか、「プールの水に長くつかっていると皮膚表面の油膜がとれて、感染に対して弱くなるためだ」とか言われています。

私は「アトピー性皮膚炎の人はいつも痒がって、しかも長く伸びた汚い爪でボリボリ掻いて、ひっかき傷を体のあちこちにこしらえがちであり、その傷口から接触性に伝染するのだ」と考えています。

同様の理由からトビヒ(伝染性のうかしん)にもなりやすいものです。また不思議なことに、小学校低学年を過ぎると急に水イボ患者はみられなくなり、患者の殆どは幼児から学童までです。

おそらく一定の年齢になると水イボウイルスに対する抗体ができてきて、発症しなくなるでしょう。

だから一般的に大人は水イボにかからないのです。(但し、欧米では性交に伴って大人も陰部に水イボができてしまう人が増えてきて、エイズ同様に免疫学的に注目され始めています。)

治療に対する対応は医師によりまちまちで、取り除くべきなのか、その必要がないのか戸惑われる人が多いと思います。

絶対治療をしないという立場をとる医師は、「放っておいてもいつかは自然に治るのだし、そもそも水イボくらいでプールに入れないのは不当であり、園や学校が態度を改めるべき問題である。」「子供を痛がらせて、大泣きさせてまで治療するのはよくない。一種の虐待である。」「水イボの治療はとても手間がかかり面倒で、しかもなかなか取り尽くせず、再発してしまうのでやっても無駄である。」などの意見を持っています。

確かに水イボは放っておいても半年~3年位で自然に治るし、他人にうつしてしまう事や見栄で気にさえしなければ、特に命にかかわることでもないので、絶対に治療しなければいけないものではありません。

しかし、治療者が面倒がらず、しかもやり方を工夫さえすればそれ程痛くなく、再発も少なく治療することは可能です。恐怖心のない赤ちゃんの場合、水イボをとっても全く泣かない子もいるくらい痛くありません。但し、物心ついて恐怖心を持ったり束縛をいやがり、強制を拒否する心が芽生えた年頃になると(特に男児)、痛さの程度以上に泣きわめき暴れて、治療できない場合もありますので、それでも強制的に治療することは、親にとっても医師にとっても得策ではないでしょう。

結局治療するか否かはケースバイケースということになります。

その上で、どうしても治療できない人でプールに入れてもらえない人は、園や学校側に医師の意見書でも添えて出すか、硝酸銀液を患部に少しつけて焦げ茶色にして、「治療しました」というのも一案でしょう。

水イボの治療はまずアトピー性皮膚炎の治療が大切です。

痒いと爪で掻いてしまい、水イボをかえって拡げてしまいます。また小さい水イボと乾燥膚のザラザラとは区別がつかないことがありますので、そのような場合はまずアトピー性皮膚炎の治療をしてもらいます。そのためには爪を短く切り、手を清潔にし、体を刺激の少ない石鹸で毎日洗って汗や汚れを落とし、スキンケアに努めます。

必要があれば、痒み止めや抗ヒスタミン剤を飲んだり、ひどい部分には湿疹治療の軟膏を塗ってもらいます。

このようにして健康皮膚面と水イボがはっきり区別がつけば、リングピンで一つ一つ摘んで取り除きます。健康な皮膚面を摘むのと違って、さほど痛くないはずです。摘むと中から脂肪の塊に似た球状の小さなイボの芯が取れます。小さいものは根っこの部分から芯が取れませんが、皮膚表面が少し傷つけられて、血液や浸出液が出てくれば、その上から硝酸銀液で焼いたり、ドライアイスで凍らせたりしてウイルスを殺して治療のダメを押します。そうすると取り残しもなく、褐色に変化し、乾燥してかさぶたとなり、数日もすると垢と一緒に自然にはがれ落ちて再発しません。

摘み取るのをどうしても嫌がる場合は硝酸銀液を毎日一回水イボ表面に塗って、3~4日続けると、1~2週間のうちに垢と一緒に脱落することも期待できます。

以上の事を参考に治療の是非、内容を決めて下さい。
溶連菌感染症というのは、昔で言う”猩紅熱”の一種なのですが、年々軽症化してきて今ではそれ程恐ろしい病気ではなくなりつつあります。

しかしまれに腎臓の合併症を起こすことがあるので、それなりの注意をはらって経過を診ていく必要があります。

沖縄地方では同じ日本でも病気の変遷が遅れていて、今でも腎合併症で多くの子供が入院しているようです。

症状は発熱・喉の痛み、発赤・目の充血そして顔・首・体幹・手足に粟粒状の紅斑がみられ、とても痒くなります。

喉の所見は細かい点状の発赤がみられ、咽頭や扁桃が真っ赤に腫れ、いわゆる咽頭炎・扁桃腺炎の状態となります。

数日たつと、舌の表面の乳頭が腫大してプツプツと目立ち、あたかも苺の表面のようになるので、イチゴ舌と呼ばれる状態となります。

発疹の方は熱が下がるとともに次第に赤味がとれ、痒みもなくなり、そのうち皮膚の表面が薄くボロボロとむけてきます。

治療としては、ペニシリン系の抗生物質をしっかり飲んで、うがいを励行し、トローチ等で喉の清潔に努めます。

溶連菌の存在は迅速診断法によって10分程で確かめることもできますし、咽頭培養で、4~5日程菌を培養して判定します。

症状が一段落したところで、一応一回は尿検査をして、血尿や蛋白尿の有無を調べて、溶連菌感染症後の急性腎炎の発症がないかを確認しておくと安心です。

もし万が一、急性腎炎を起こすと、症状としては尿の出が悪くなり、顔や手足がむくみ、激しい頭痛、そして尿の色がかなり赤味を帯びて来るので分かると思います。その時は入院と絶対安静が必要です。

溶連菌はペニシリン系の抗性物質ですぐに喉から消えてしまいますが、治療が不徹底だったり、生活環境の身近に菌がいたりすると再び感染を繰り返すことがあります。

特にアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎のある人は、鼻水をすすって喉に送り込む傾向がありますので、不潔になって喉を腫らしやすく、何度もかかりやすいものです。

食事前によく手を洗い、朝晩うがいをしたり、鼻をよくかんで清潔にし、予防に努めるとよいでしょう。
赤ちゃんが次第に大きく育ってくると、当然お母さんと一緒に公園やデパートにお出かけする機会が増えてきます。

しかもお母さんのお腹の中にいるとき胎盤を通してもらった様々な免疫抗体が次第になくなり自分で作るようになります。

ちょうどその谷間の、免疫が一番落ちる頃(6月~1才頃)、外出の機会も増えて様々な病原体に出会い、生まれて初めて風邪をひき、高熱を出しやすくなります。

その中でも特に突然性発疹はその頃かかりやすいものです。

症状としては、咳や鼻水は余り目立たず、高熱の割に元気そうで、便はすこしずつゆるくなり本格的な下痢になる子が多いようです。またのどには永山斑といわれる赤いポツポツができます。

3~4日程39~40度の高熱が続き、熱が下がるとほぼ同時に全身に赤くてべたべた癒合した発疹ができます。そうなってはじめて確定的な診断が下せます。

下痢や発疹は1~3日程で落ちつくはずで、一度かかれば二度とかかりません。また不顕性感染と言って症状が出なくて、免疫抗体だけできるという子も案外多いようです。

発熱時頭のてっぺんの頭骸骨のすきまが張って盛り上がり、髄膜炎かと心配したり、熱性けいれんを初めて起こしてあわてたりすることの多い病気ですが重症化することはまずありませんのでご安心下さい。
近頃は「おたふく風邪」がダラダラと1年中流行していて、今も外来でよく見られます。しかも、「反復性耳下腺炎」という紛らわしい病気もあって、実に医者泣かせです。

◇おたふく風邪”とは
耳の下(耳下腺)が腫れて痛がります。たいていは左右とも腫れますが、片側だけの事もあります。
時に左右の顎の下にある顎下腺も同時に腫れます。
腫れは約1週間でおさまり、熱もせいぜい3~4日で落ちつきます。
潜伏期間は12~22日ほどです。

◇治療
熱や痛みを抑える薬を処方します。痛い時は冷湿布が効果的です。
◇家庭で気をつける事
1. 酸っぱいものや、よく噛まなくてはならない食べ物は避けましょう。よけい痛くなります。痛みが強い時は噛まずに飲み込める物を与えます。(牛乳、味噌汁、ポタージュスープ、プリン、ゼリー、お粥、豆腐、グラタンなど)
2. 腫れがひくまで約1週間程は他の子にうつります。休ませましょう。
3. 頭痛が強く、何度も吐く時は髄膜炎という合併症の疑いがあります。入院治療を!
4. 睾丸を痛がる時、お腹を激しく痛がる時も、睾丸炎、膵炎の疑いがあります。いずれもすぐに受診しましょう。男性の大人は特に睾丸炎になりやすいので注意!

[反復性耳下腺炎]
何度も耳下腺が腫れる子がいますが、その内1回はおたふく風邪かもしれませんが、それ以外は反復性耳下腺炎と呼ばれます。
アレルギー体質で、分泌腺の細い管が詰まりやすい人に起きやすい傾向があります。
血液検査でおたふく風邪のウイルス抗体の値を調べておくと、今後の診断、治療、隔離の方針に大いに参考になります。
暖かくなってくると、毎年体に赤い発疹ができるウイルスによる風邪が目につき始めます。その代表的なものが風疹です。

風疹は「3日はしか」ともいわれるようにすぐに治ります。
目が赤く充血し、耳の後ろや首のリンパ腺がコリコリと指先大に腫れて触れるようになります。発疹はパラパラと細かく色もきれいで明るく薄い赤色をしています。そして3日程できれいに消えてしまいます。

熱も滅多に38.5度を超えることはありません。
但し、まれに合併症として髄膜炎や血小板滅多による紫斑病になる人もいるのでご用心。

また女性の場合妊娠の初期にかかると赤ちゃんが先天性風疹症候群という耳や目や心臓に障害をもって生まれてしまう危険が高くなります。適齢期前に予防接種を受けておくとよいでしょう。
春になって暖かな陽気になると伝染性紅斑(りんごほっぺ病)が流行しだします。この病気はヒトパルボウイルスB19の感染症で、顔や手足に独特の発疹ができるので診断がつきます。頬がりんごのように赤くなり、手足は網目状(レース状)に赤くなり、およそ1週間で消えていきます。

症状はとても軽く、熱は無いか微熱、時に大人の場合頭痛、関節痛、首のリンパ腺が腫れることが多いように思えます。

子供の場合発疹以外の症状がなければ、わざわざ消えるのを待たなくても学校.幼稚園等を休ませる必要はありません。

なぜなら発疹出現の時にはすでにウイルスは体からほとんど排泄されなくなっているからです。

このことに関して、平成5年に日本小児科学会から登校(園)停止に対する見解が出されていて、「したがって発疹期にある患児を他への感染を理由にして登校(園)を停止させる必要は無いと考える。」と述べています。

しかし現実にはまだまだ広くこの見解が学校、幼稚園、保育園関係者にいきわたっていないため、まだ発疹が消えるまで休んで下さいと言われることがあるようです。同じような理由から”手足口病”でも手足の水疱疹があっても隔離の目的で休ませる必要はありません。是非知っておいてくださいね。
厚生省の調査によると川崎病の患者が、1994年は6,000名もいたそうです。「川崎病」といっても川崎市の公害病ではありません。高熱が何日も続き、目が赤く充血し、口唇やのども真っ赤になり、首のリンパ腺が大きく腫れ上がり、手足が固くむくみ、体には発疹のできる原因不明の病気のことです。

この病気の何よりも恐ろしいところは、心臓の筋肉に栄養を与えている冠状動脈が強い炎症のため、もろくなり、いびつにふくらんで瘤(こぶ)ができることです。そしてそれが原因で心筋梗塞発作を起こしたり、血管の瘤が破れたりして突然死亡することがあることです。

当クリニックでも年間2~3名の川崎病の患者さんをみかけます。 10年程前まではとても重症になる子が多かったし、治療法もあまり確立されていなかったので子供の恐ろしい病気のトップでした。

しかし今でも原因は不明ですが、病気そのものが軽症化してきて、しかも特効薬も見つかり、入院せずに治療できる子がずいぶんと増えてきました。でもまだ気をゆるめずにみていこうと思います。
ヘルペスウイルスの1つである水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって引き起こされる伝染性の疾患です。

とても伝染力が強くて、潜伏期間はほぼ2週間。軽度の発熱や全身倦怠を伴って発病する。発疹は初めお腹や背中にポツンと1つ2つの紅斑として出現し、それが3日程の間に体の中心から手足や頭の端に広がり、丘疹、水疱、そして黒っぽいかさぶたへと変化していきます。

口の中にも発疹ができて、それが口内炎となり、かなり痛がることもありますのでご用心。この間およそ1週間ですが、他の人へうつさないよう隔離にも心がけて下さい。

また、合併症として肺炎や小脳炎を起こし、せき込みと高熱でグッタリしたり、言葉がゆっくり又はしゃべれなくなったり、体がふらついて歩けなくなるか意識がなくなったりということが起こるかもしれません。

さらに血小板減少性紫斑病という状態になり、体中に出血斑ができたり真っ赤な血尿が出たりすることもあります。

それから大人になってからかかると高熱、頭痛・関節痛、そして発疹も多くできて大変な思いをする人が目立ちます。

なるべく子供のうちに予防接種を受けておくようにしましょう。
可愛いさかりの赤ちゃんがある日突然死亡する、としたらこんな恐ろしくも悲しいことはありませんね。

「それまでの健康状態および既往歴から全く予想できず、しかも剖検によってもその原因が不詳である乳幼児に、突然の死をもたらした症候群」と定義されるものがこれです。だからいくら突然死亡しても、吐いた物をのどに詰まらせての窒息や頭蓋内出血などによるものとははっきり区別されます。

抗生剤や新生児医療の発展によって、日本の乳児死亡率は世界で最も低くなりました。

だからこそ一層乳幼児突然死症候群が注目されるようになってきたのです。

数年前に元横綱千代の富士の子供さんがこの病気で亡くなって、日本でもこの病名はだいぶ有名になってきたようです。

一番危ない年齢は2~4ヶ月で、およそ8割は5ヶ月前の赤ちゃんです。日本ではその発生頻度はおよそ2,000人に1人といわれています。

危険因子としては出生時の仮死、低体重、未熟児、そして最も注目されているのがうつ伏せ寝です。欧米でよく行われ、頭の形がよくなるからと日本でも流行してきたのですが、イギリス、オランダ、ニュージーランドで「うつ伏せ寝」をやめるキャンペーンをしたところ、赤ちゃんの突然死の頻度がそれまでの1/3~1/5に激減して一躍注目されるようになりました。

理由はまだよく分かっていませんが、ともかくうつ伏せ寝は避けたほうが無難のようですね。
ずいぶん長ったらしくって舌をかみそうな病名でしょう。これはよく口唇に水泡が出来やすい人がいますよね。おそらくそんなケースの大部分がこの単純ヘルペスウィルスのいたずらなんだと思います。

単純ヘルペスウィルスに生まれて初めて感染すると(多くは乳児か児童期にかけて)、はじめ高熱が何日も出て、喉が腫れてヒリヒリします。「急性の咽頭炎」とお医者さんから言われますが、そのうち口の中に口内炎がいくつも出来てきて、痛くてたまらなくなります。

そしていよいよ歯ぐきが真っ赤に腫れてきて、やがて粘膜がズルリとむけてびらん状態となり、口の中がネバネバになり口臭がひどく臭うようになります。
また、何日もなにも食べられなくなりグッタリしてしまい、中には耐えられず入院してしまう子も出てきます。

でも最近はこのウィルスによく効く特効薬の抗ウィルス剤が出来たお陰で、比較的軽くて早く治るようになってきたのでご安心ください。このようにして人間は一つ一つ病原体にたいする免疫を獲得していくのですね。
私が医者になりたての頃は、気管支喘息の治療に一生懸命で、鼻水なんてたいして気にもとめていませんでした。

しかし、いつしか中耳炎やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(蓄のう症)もみるようになり、鼻の治療がしつこい咳や難治療の喘息にとても有効であることに気がつくようになりました。

ちょうどそんな時にふと目にしたのが、副鼻腔気管支喘息症候群という病名でした。

それは今から100年以上も前に作られた病気ですが、私にとっては目からうろこが落ちるようなくらいパッと視界が広がる思いでした。

「なるほどなるほど、やっぱりそうか。」と一つ一つ納得がいきました。アレルギー性鼻炎が何かで鼻が慢性に悪く、それがこじれて副鼻腔炎(蓄膿症)になりやすくなります。

そこにたまった鼻汁液がのどに落ちて、のどの奥の咽頭後壁や扁桃腺にこびりつき(後鼻漏と言います)、咽頭炎や扁桃腺になりやすくなります。

更に、のどから下がって、気管支の方へ回り痰となり粘膜を刺激してしつこい咳を引き起こすようになるのです。(喘息様気管支炎と言います)。そしてついには喘息発作を誘発したりもします。

このように口・鼻-副鼻腔-のど-気管支といった上気道はひとつながりで、病気もお互いに影響しあっているのです。

たかが鼻水とばかにしないで、いつも鼻はスッキリとさせておいて下さいね。いずれインフルエンザの予防接種が方に注射するのではなく、鼻に点滴するような時代になってきますよ。
◇インフルエンザの大流行
今年もインフルエンザが流行する季節がやってきました。 1918年にはスペイン風邪というインフルエンザが世界中で猛威をふるい、2000万人以上の人々が泣くなり、日本でも40万人近くの人々が死亡しました。その後も1975年のアジア風邪、1968年の香港風邪と世界中を巻き込む大流行が起こって、大きな戦争に匹敵する程の人々が亡くなっています。そして昨年は香港で、極めて死亡率の高い新型のインフルエンザが発生し、再び世界的な大流行になるのではないかという不安が世界をかけめぐりました。

◇ワクチン不足
そのため昨年はインフルエンザのワクチンが足りなくなり、日本各地で一時はパニックになりました。幸い今年は、昨年より安定して供給できる見込みです。毎年12月末が流行のピークになる事が多いので、そろそろ今頃から接種しておくと効果的だと思います。最近のインフルエンザワクチンは、昔と比べ予測するタイプがよく当たるようになってきました。

◇症状は
38~40度の高熱が4~5日以上続き、からだ中の間接・筋肉が痛くて我慢できません。また腹痛や嘔吐・下痢を起こしたりもしますし、更には気管支炎・肺炎・脳症などの恐ろしい合併症を起こし、命を落とす事もあります。
「保温」「安静」「栄養」が予防と治療の基本です。

◇証明書
学校などではインフルエンザで欠席した時、証明書をもらうと欠席にならないようで、証明書を書いてくれという患者さんがいらっしゃいます。
本当は一般的な風邪とインフルエンザを厳密に区別することはとても手間がかかり難しいことなのですが、たいていは症状の重さ・伝染力の強さ・流行状況などから推測して書いております。
出血傾向を起こす病気には、血友病とかいろいろと恐い病気がありますが、小児に比較的よくみられる病気としては紫斑病があります。そのなかでもアレルギー性紫斑病と血小板減少性紫斑病はその代表的なものです。

(A) アレルギー性紫斑病
人の名前をとってシェーンライン-ヘノッホ紫斑病ともいわれています。お腹がとても痛くなり血便を伴うパターンと手足の関節が腫れてとても痛くなるパターンと分かれます。

いずれのタイプも顔や背中、耳たぶそして手足にポツポツと大小の赤い発疹(紫斑)ができます。そうなる前に熱が出たり、喉が真っ赤に腫れて溶連菌による感染がひきがねになっていたということが多いようです。治療には血管強化や止血剤の内服や重症の人にはステロイドホルモン剤の内服や点滴をしたりします。時に腎炎を併発して血尿や蛋白尿がしつこく続くこともあります。

(B) 血小板減少性紫斑病
原因不明が大部分ですが、薬剤のせいだったり、膠原病のはじまりだったりいろいろです。症状はきれいな赤い小さな発疹(紫斑)が顔や首、耳たぶ、背中、手足などいろいろなところにできます。痒くはありません。口の中の粘膜、歯ぐき、舌の表面に皮下出血をおこしたり、びっくりする程真っ赤なおしっこになったりします。

採血して血液中の血小板数を至急調べて、かなり減少していることを確認して診断がつきます。その数が2万~5万(正常値20~25万)くらい下がる事はよくありますが、1万を割ると頭蓋内出血が恐いので、入院して安静にしたほうがいいでしょう。

治療はやはり血管強化剤や止血剤、ステロイドホルモン剤の内服や大量点滴そしてガンマーグロブリン製剤の大量点滴などをします。比較的短期間で回復するものですが、時に慢性化することもあります。赤いポツポツには気を付けてくださいね。
夏が近づくとよくてんかん児の水泳の許可について親や先生からどうしたらよいかと聞かれることがあります。

その理由としては、学校の体育教育の一環として行われる場合、もし事故でも起これば学校側の管理責任問題となる可能性があるからです。もう一つは水泳をするとてんかん発作が起きやすくならないかという心配です。そしてもし起こった場合陸上の運動と違って水の中なので、溺れて命取りにならないかという心配です。

前者については、親と学校と主治医それぞれが子供のために意思の疎通を図り、信頼関係を築いて考えていくしかないと思います。しかし残念ながら、親の立ち会いを義務づけたり、他の子と違う目立った色の帽子をかぶせたり、あるいは全くプールに入れなかったりする例が多いのには失望させられます。

後者については、確かに水泳は全身の激しい運動で、呼吸も荒く、速くなりますし、脳波の検査でもわざわざ過呼吸をさせて発作波を誘発させる方法があるくらいですが、実際に世界中の研究者が調べたデータでは、水泳中に発作が誘発されたということはめったにないそうです。むしろテレメーター脳波計をつけたまま、水泳中の脳波を調べてみると、異常波は増えるどころか逆に減少する傾向にあるようです。精神的に緊張するのがよいだろうと考えられています。

次に溺死者の中にてんかんの子がどれくらいいたかという調査もあり、それによると、統計的には確かに少し高い確率のようですが、絶対数が少ないことやそれぞれ詳しい事情を調べてみると、適切な監視が行われてさえいれば差はなくなるようです。

発作が薬でよくコントロールされており、泳ぎの上手な監視者がそばにいれば全く問題ないと言えるでしょう。てんかん児を一括して水泳から締め出すのではなく、どのようにしたら特別扱いせずに自然に、かつ安全に水泳を可能にしてあげられるかを考えてあげたいものです。
注意の持続・集中が困難で、落ち着かず、動きの多い子供に対し、WHOは「多動性障害」との診断名を提案している。このような子供は取り扱いの難しいことで早くから注目され「注意欠陥障害」「注意欠陥多動性障害」などいくつかの診断名が用いられてきた。

本症の背景には、軽微な脳機能の障害が推測されている。なお、従来しばしば指摘されてきた成育環境による落ち着きのなさとは、区別して考えなければならない。

早い時期(5歳以前)から、動きが多く、落ち着かず、着席が苦手で注意が持続せず、衝動的で一つの作業をやりおおせないのが特徴である。

治療薬として現在メチルフェンデート製剤(リタリン)や、ベモリン(ベタナシン)を内服させると若干行動に落ち着きが出るようである。なお、多動の他に不安、執着、衝動性、常用行為などが目立つ際には精神安定剤の使用も考えられる。

■学習障害(LD)への配慮■
最近学習についていけない不思議な子供として、学習障害児が注目されている。脳機能に軽微な偏りがあるためと考えられており、読み書き、算数などに特異な困難を示すことが特徴である。実際に見ていると多動性障害児の多くに学習障害が見られ、また学習障害児の多くに多動、注意の欠陥が見られることが多い。学習障害に対しては、個別的な治療・教育プランが必要とされている。

身近にこのような傾向の子供さんがいたら、思い悩まず一度ご相談下さい。
冬になって冷え込んでくると、お腹をこわす風邪がかなりはやってきます。何の前触れもなく突然吐き気に襲われ、その後何度も吐き続けることから始まることが多いのがこの風邪の特徴です。

そしておへそを中心に胃の周辺がかなり痛くなり、熱が出たり下痢したりする症状を伴うことが多いものです。

早ければおよそ3日程で、あっという間に通り過ぎて行きます。もちろん子供を中心に流行しますが、大人や赤ちゃんもかかります。赤ちゃんがかかると、白い下痢便になることが多いので、「白色便下痢症」と呼ばれることがあります。
とても伝染しやすく、人から人へおよそ3~4日ほどで移って行きます。兄弟全滅、家族全滅というケースもまれではありません。

集団食中毒と思われるほど集団感染するため、ウイルス性食中毒と呼ぶ向きもありますが、ウイルスは生き物の体内でのみ増殖でき、食べ物に付着しても増殖できない(生きられない)ので、『ウイルス性胃腸炎』と呼ぶべきでしょう。

このお腹の風邪を引き起こすウイルスは実に7~8種類以上存在するので、ひと冬に2~3回かかったり、毎年のようにかかる人がとても多いです。

『治療法』は、まず基本は食事療法です。
半日から1日ほど何も食べずに胃を空っぽにして休ませるのが一番。飲み物を与えるなら、生温かいとよけいに吐き気を催すので、のどごしの良いよく冷えたイオン飲料を一口づつ与えましょう。

比較的重い場合、吐き気を抑える座薬を入れたり、ぶどう糖たっぷりの液を点滴したり静脈注射することもあります。

少し回復してきたら、お粥やよく煮込んだウドンを少しづつ食べさせてやりましょう。
子供は少し良くなるとつい食べ過ぎてまた再び吐き始めてしまいがちです。
親がしっかり見極めて食事をコントロールしてあげて下さい。
インフルエンザですか?と尋ねる人が多いのですが、症状が全く違います。
インフルエンザは予防接種をあらかじめ受けるなり、人込みを避けるなり、うがいをしたり、暖かい服装をし、夜はたっぷり寝て予防して下さい。
もしかかってしまったら、早めにアマンタジンという特効薬を飲むと良いかもしれません。
慌ただしい年末年始を風邪知らずで過ごせるといいですね。
○1才未満
母乳栄養の場合、便は柔らかく時に下痢気味なので便秘はあまり問題にならない。もしあったとしても、母乳やミルクのカスが便としてたくさん作られないからで、心配はいらない。まれに年度の水分が抜けた感じの便となり、排便に苦しむようならば、浣腸や液体の薬で腸の動きを活発にするとよい。

○1才頃
この時期は腸内細菌にビフィズス菌の割合が少ないので、市販の乳酸飲料をよく加える。(但し虫歯に注意)特には食物繊維の多い食事でなくとも、普通の離乳食でよい。

○2才頃
この頃ちょうど排便がしつけられる時期にあたる。しつけ方によってはストレスが強くかかり、骨盤内の自律神経の動きが鈍くなり、大腸で水分が多く吸収され、便が硬くなりがちである。排便に関連してガミガミと怒らないようにして、水分は多めに与えるようにする。

○4才以降
まずスキンシップを十分にし、気持ちを安定させ、便をおおいに柔らかくさせる。
臓器がまだ眠っている朝、起きたてすぐに300ccくらいの冷たい水分をとらせるようにするとよい。

■水分のとらせかた
炭酸が入っている飲み物だと、胃の粘膜を洗い流してしまい胃炎を起こさせる可能性があるので好ましくない。
トマトジュースや果肉の入っているつぶつぶジュースがおすすめ。
食物繊維だけでなく自然の水や牛乳などをとらせるとよい。
最近では、飲む食物繊維「ディーエフセブン」、水溶性の食物繊維「おなかのせんい」等が売られている。
飲み方としては、牛乳やみそ汁、ジュース等にまぜ、一日1~2本からはじめる。
薬ではないので、効果が出るまで1~2週間かかるのであせらずに。
子供の2人に1人は薬を飲ませるのを嫌がるとか。
うまく薬を飲ませる「コツ」を知りたいと言うお母さんがいっぱいいることと思います。
私もいつも薬を飲ませるのに、子供にいろいろと工夫しています。
ここに「比較的簡単に飲ませられる」と言う方法を紹介します。

○シロップ
泡を立てないように薬瓶をそっと振ってから1回分をスポイトやスプーンなどで飲ませます。甘みの苦手な赤ちゃんもいるので、少しの水で薄めて飲ませても良いでしょう。
あまり水の量が多いと飲み切れないので気をつけましょう。
スポイトの場合勢い良く薬を口の中に噴射させると、反射的に薬を吐き出すことがあるので焦らずゆっくり飲ませましょう。
ミルクの人は乳首を使ってスポイトで飲ませてもいいでしょう。
混ぜたらすぐ飲ませる。
量をなるべく少なくする。
空腹の時に飲ませる。(ミルク、食事前)

○粉薬
新生児はシロップと同様に、水やぬるま湯で溶いてスポイトで飲ませる。
少量のプリン、ヨーグルトに混ぜる。(離乳食が進んでいれば可)。
ジュースで溶いて飲ませる。
1回分を少量の水で練って泥状にし、上顎や頬の奥に塗り付けて飲ませる。

○幼児の場合
薬の説明をしてみましょう。
「お咳が止まる薬よ」などと。
水またはぬるま湯、ジュースやヤクルトなど濃度の濃い物で飲ませる。
少量のプリンやヨーグルト、ジョアなどに混ぜる。
薬を溶かして氷(シャーベット)にする。
チョコレートに混ぜる。など。

一度是非試してみて下さい。
夏といえば、子供たちにとって楽しみなのがお祭りです。出店の綿菓子、チョコバナナ、フランクフルト等棒のついたお菓子を子供たちが口にする機会が増えます。

数年前に幼稚園の夏祭りで、お菓子の棒を口にくわえたまま幼い子が転んでしまい、のどに棒が刺さりそれが脳にまで達していて死亡するという痛ましい事故が起こり問題になりました。

このような口の中のけがは決してあなどれません。
そこで今回は口腔内の外傷についてお話しします。

■口の中の傷の特徴
口の中の傷というと一般的に、止血しにくく唾液と混じり合い案外多量の出血に思えて、保護者が気を動転させてしまいがちです。落ち着いて、清潔なガーゼやハンカチ、固く丸めたティッシュペーパー等で止血して下さい。

また口の中は消毒しずらく、常に舌や頬・顎の筋肉を動かしている為、薬を塗ってそっとガーゼをあてがい自然に治るのを待つということが難しく、治るのに時間がかかります。更には先ほど述べたように、大切な脳組織が近くにあるため一緒に傷つけやすく、また細菌が脳に入り込みやすい点に注意を払う必要があります。

■年齢によるケガの違い
それではどんな時に子供は口の中にケガをしやすいのでしょうか。一般的に幼い子は室内で、年長の子は屋外でケガをすることが多いものです。ヨチヨチ歩きで転んだり、高いところから落ちたり、人や物にぶつかったりということが多いと思われます。外遊びではブランコ・滑り台での事故が考えられます。室内では歯ブラシや箸等を口にくわえたまま転んで傷つけることが多いと思います。

■棒状の物が刺さったら
もし棒状の物で傷つけた場合、まず棒の先が尖っているか丸いか、折れていないか、まだ刺さっていないか確かめましょう。そしてすぐに設備の整った大きな病院へ連れて行き、レントゲンやCTの検査を受けさせて下さい。その場で刺さったものをすぐに抜くようなことは決してしないで下さい。思わぬ大出血で命にかかわることもあります。

■歯や顎に関すること
口の中だけにとどまらず、顎を強打して歯がグラグラしたり抜けたりした場合、抜けた歯は食塩水や牛乳に入れて歯医者さんに診てもらって下さい。もし歯の噛み合わせが違っていたり、口が開かなくなったり、顎を非常に痛がったりした場合は骨折の可能性があります。病院でレントゲンを撮ってもらい、更には手術が必要になることもあります。

■口の中を縫うことも
口の中の傷が浅くて圧迫のみですぐ止血すればよいのですが、傷が深くてなかなか止血しない・血が噴き出してくる感じの時は動脈を傷つけている場合も考えられますので、急いで病院で診てもらい傷口を縫合(糸で縫う)してもらう必要があります。

いずれにしても口の中の傷を安易に考えると後で取り返しのつかない事になりかねないので、病院に連れて行くべきかどうか適切な判断が要求されます。気を付けましょう。
更年期障害と言えば閉経前後の頃、のぼせ、ほてり、頭痛、めまい、耳鳴り、動機などが急に現れる、女性特有の病気だと思っている人が多いのではないでしょうか。

ところが、男性ホルモンである「テストステロン」が40~50歳代になって急に減少することによって、男性にも更年期障害が起こることが次第に知られるようになってきました。

それまでは単なる働き過ぎ、ストレスがたまってうつ病になったのかもしれないと考えられ、抗うつ剤の内服をしてみたり、治療の対象外として放って置かれて様々な症状に苦しんでいる男性が案外多いものと思われます。

診断は簡単で、血液中の男性ホルモンのフリーテストステロンを測定し10pg/ml以下の場合は男性ホルモンまたはMHEAの補充療法を行えば劇的に改善されます。

その他各種ビタミンや亜鉛、強壮剤の補充など民間療法もいろいろあります。体調がすぐれず、疲れやすく、何事にも意欲が湧かない、不眠症である、様々な不定愁訴に悩まされている男性の方々、是非ご相談下さい。

◇男女別に見た更年期の症状◇
頻度 男性           女性
1  神経質(主観的)     神経質(主観的)
2  疲労           のぼせ
3  不眠           興奮状態
4  興奮状態         疲労
5  抑うつ状態        抑うつ状態
6  背頸部痛         便秘
7  頭痛           漠然痛
8  のぼせ          頻脈、心悸亢進
9  頻脈、心悸亢進      めまい
10 記憶力・集中力減退    記憶力・集中力減退
11 めまい          不眠
12 便秘           頭痛
13 漠然痛          神経症
14 神経症          背頸部痛
15 視野暗転         視野暗転
16 知覚異常         知覚異常
17 寒気           寒気
   性欲減退75%      月経異常99%
   ED(勃起不全)50%   無月経58%

◇男性更年期障害チェックリスト◇
MorleyJE(札幌医科大学伊藤直樹助教授の提供による)

1 性欲(セックスをしたいという気持ち)の低下がありますか?
2 元気がなくなってきましたか?
3 体力あるいは持続力の低下がありますか?
4 身長が低くなりましたか?
5 「日々の愉しみ」が少なくなったと感じていますか?
6 物悲しい気分/怒りっぽいですか?
7 勃起力は弱くなりましたか?
8 最近、運動をする能力が低下したと感じていますか?
9 夕食後うたた寝をすることがありますか?
10 最近、仕事の能力が低下したと感じていますか?

10問中「はい」が3つ以上、あるいは1と7のどちらかが「はい」の場合、男性更年期障害の疑いがあります。
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