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いよいよ、冬に流行するタイプの風邪が流行りだし、猛威をふるっています。1つは、嘔吐症・下痢症・冬期下痢嘔吐症・ウイルス性胃腸炎、と様々に呼ばれるいわゆるお腹をこわす「風邪」です。ひどくなれば、1日〜2日程ゲーゲーと吐きつづけ脱水となり、点滴治療が必要となります。

もう1つは「インフルエンザ」です。インフルエンザは「インフルエンザウイルス」によって起こる病気で、高熱・関節痛・頭痛・腹痛・下痢・咳・鼻水等の症状が短期間に激しく起こり、しかも人から人へとてもうつり易い性質をもっています。そのため会社や学校など人が多く集まる場所では集団欠席状態となり、社会を騒がせます。体の弱いお年寄りや、慢性の病気、中でも免疫力の落ちる病気の人にとっては、重症化して死ぬこともあるこわい風邪です。

しかし、逆に、体力があり、もともと何の病気ももっていない人にとっては、かかると一時的にはつらくても、それほど恐れる必要はありません。

最近、予防接種ボイコットで学童の接種率が落ちています。その考えは要するに(1)健康な学童ばかりを、半強制的に接種対象にしても意味がないのではないか、ということ(2)インフルエンザウイルスはとても突然変異しやすいウイルスなので、毎年流行する型が変化し、予防ワクチンのタイプがその年流行するウイルスの型と一致しないことが多いので、無効であることが多い。すると、希ではあるがワクチン接種による副作用が起こる危機にさらされる方が、接種した人にとっては割が合わない、という考えです。

私は、積極的にはすすめませんが、自ら希望する方には、あらまし説明して接種しています。
しかし、ともかく風邪をひかない「コツ」は、栄養のある食べ物をよく食べて、疲労を残さず、よく寝て、クヨクヨ余計な心配事をしないで暮らすのが一番です。