NO.116

平成14年3月1日発行

みなさん、3月といえば何を思い浮かべますか?
3月といえばたいてい3月3日のひな祭りとか、3月21日には春分の日があって日に日に朝が明るくなり暖かくなってくるイメージですよね。

私はといえばもちろん3月17日(日)行田市産業文化会館で行われる市民手作りの初めてのクラシックコンサート「宇宿允人(うすきまさと)の世界in行田」が近づいたなと気を引き締めていますが…

当院の外来ではここにきて急に暖かくなってきたせいか、花粉症の患者さんが激増中です。
花粉症の患者さん達にとっては本当につらくて嫌な季節ですよね。
おまけに医療費の患者負担がまたまた増えるし、医療の側も保険点数が下がり収入が減ることになります。

小泉内閣の痛みを伴う改革の一環ということなのでしょうが、その割には医療制度改革のビジョンも示されておらず、負担だけが先行していくのには納得がいきませんね。

日本の経済に目を向けてみると、大多数の企業は3月に決算期を迎えており、この3月を不良債権をかかえながらどう生き延びていけるかどうかハラハラしていることでしょう。
いくつかの身近な銀行や企業が整理統合され消えてなくなるか、国営化されるという話が身近でもささやかれはじめ、よそ事ではなくなってきた感じがあります。

今はデフレの悪循環に入っていて、物を作っても思ったほど売れず、値段が下がり、おまけに土地の値段や給料までも下がってきており、多額の長期のローンを抱えている人たちにとっては苦しい時期だと思います。

しかも今のように膨張し続けふくらみきった国債発行状況のなか、国の借金が670兆円にものぼり、いつ国債の信頼が失墜し、暴落して紙くず同然になってもおかしくない状態です。(それの早期解決を国民は小泉政権に託したはずなのですが…)

そうなると今度はデフレではなくインフレが私たちの生活に襲いかかってきます。
政府もインフレをわざと起こして(調整インフレ)お金の価値を下げて、国の借金をあわよくば10分の1〜100分の1にしてしまおうと考えているふしがみられます。

借金だらけの者としてはそれはそれで「平成の徳政令」みたいで大歓迎なのですが、ともかく自分たちの生活を少しでも時代の荒波に翻弄されないように、3月の政治・経済の動きには目を離さず注意が必要のようです。

ここ2〜3年はすさまじい嵐が日本、世界でおこりそうな予感がしますが、3月危機がたいしたこともなく終わる事を願いつつ。