NO.118

平成14年5月1日発行

風薫る5月。爽やかな季節となりました。
げんきクリニックに於いても「新人さん達の爽やかな新風」が吹き始めました。
外来常勤看護師(看護婦と呼ばなくなりました)の金澤さん、日曜診察に新たに加わって下さる看護師の高附さん、精神科ナイトケアの看護師の宇津木さん、ソーシャルワーカーの小林さん、そして臨床心理士の竹川、青沼さんという方々がげんきクリニックの仲間に加わって下さいました。
これらの新しい皆さんはきっと爽やかな新風を吹き込んで下さり、5月晴れの空にこいのぼりを力一杯泳がせてくれることでしょう。

しかし世の中全般を見渡してみると、余り爽やかな出来事が少なくてガッカリしてしまいますね。
国の経済が余りうまくいっていなくて、なかなか不況・デフレから抜け切れず、外来に於いても家族が失業中という人が増えてきているのがよく分かります。

4月の医療費改訂(改悪)で、私ども医療者側も想像以上の収入減となりましたし、患者さんの側の負担も確実に増えていると思います。
特に老人医療費の負担増加や医療費として請求できなくなる項目が増え、「お年寄りにはあまり医療サービスをせずに、寿命を下げろ」と国から言われているように思えてなりません。
私のような団塊の世代が老人になった時にはちゃんとした医療が受けられるのかどうかとても心配です。

大きな期待をもって誕生したはずの小泉内閣も「痛み」ばかりで、将来の明るい希望を指し示すものでもなく、さしたる改革もせず、次々と明るみになる官僚や議員達の不正に対しても断固たる処分を断行せず、あやふやなまま成り行きに任せるばかりで、有効な経済対策も取らず、旧態依然とした自民党政治が行われています。

初めの数ヶ月の間私も一時期騙されて、小泉内閣に期待をかけた事もありましたが、どうもお人好しすぎたようで、これからは厳しい目で見ていこうと思っております。

とりわけ、外務省に限らず官僚達の国民の血税を自分たちのものと錯覚している如き態度・傲慢さ・特権意識には、民間企業(開業医)として日々苦労している国民の一人として強い怒りを覚えます。
無駄で怠け者の役人は半分以下にして、他の民間産業に振り向けて国全体をもっと活性化すべきだと思います。

ところで「子供の日」・ゴールデンウィークにはみなさんどんな計画を立てているのでしょうか?子供達に爽やかな夢を与えてあげて下さい。
身近にいる大人の代表である「親」がまず子供に様々な夢や模範をみせてあげるべきでしょうね。
クリニックでは「友の会」の方々が5月11日(土)にディズニーランドへのバス旅行を計画してくれました。


先月号で、思い切って医師会への日頃の不満をぶちまけた話をげんき便りの載せたところ、何人かの患者さんから心配と励ましの言葉を戴きました。
今後当院での日曜診療がどうなるかはまだ分かりません。医師会からも行田市からも何の連絡も今のところありません。

医師会に物申したことで〜が怒っていた(もちろん医師会幹部)という話も耳に入っては来ますが、誰も私に直接言う勇気はないようです。
私はその人たちよりもっともっと本気で怒っています。情けないとも思っています。
またたいして力のない一開業医(しかもよそ者)が医師会幹部を敵に回してしまって、この地にいられなくなるようになるかもしれない危険を冒してでも発言している重さも分からず、真正面から応えてくれない組織って何なのでしょうね?

孤独感・疎外感を味わいながらも、これからも医師会の常会に出席して意見を言ったり、行田市の地域医療担当者とこの地域を少しでも良くするための話し合いを当面は頑張ってやっていこうと思っております。

ついでに参考資料として、開業当初考えていた事を記した平成11年11月号と平成13年3月号の巻頭文を載せますので、一貫した私の考えを理解していただき応援してもらえればありがたいのです。
もしとことん失望したならば、私はこの地を去る決意でおります。