NO.120

平成14年7月1日発行

サッカーのワールドカップに夢中になっているうちに、いつのまにか「梅雨」に入り、そしてあと少しで暑い「夏」がやってきます。
それにしても日本代表はよく頑張りましたね。

でもまだまだかっこをつけたおしとやかなサッカーで、お隣の韓国のなりふり構わない激しさと比べると少しクールで、好対照だったように思いました。
共同開催がうまくいって、侵略戦争の加害者・被害者としてわだかまりが少しでも和らいで、これから日韓両国が少しでも仲良くなれるといいのですが。
ただ過去の侵略の歴史は、日本の若い世代にきちんと教訓として伝えなければ国際的に通用する人間にはなれないと思っています。

ところでワールドカップは思ったほどの経済効果がなかったようで、景気を上向きにさせるほどの力を発揮しなかったですね。
不良債権はいまだに増え続けているようだし、株価は下がるし、国債のランクも2段階も引き下げられ、日本の国際的な信用はがた落ちの状態です。

なにも根本的に変えようとしない、変わりそうにないことをわれわれ国民は本能的に知ってしまっているので、将来の先行きに希望が持てず、財布のひもは固くて無駄遣いを控えるのでよけい景気が良くならない悪循環になってしまっています。

今日本に一番必要なのは将来に対する希望と安心だと思います。
小児科医の立場から言えば、まず大人たちが子供たちに模範をみせて、目標にすべきもの、夢や希望を与えるべくリードして行かなければいけないと強く思います。

世のお母さんたち、家庭でお父さんに重要な役割を与え、その持てる力を引き出してみませんか?
世のお父さんたち、自分の力の限りを尽くして家族のことを考えてそして責任を持って引っ張ってみませんか?

各家庭で、夏休みという自由で長い時間を利用して、親として子供たちに是非伝えておきたい我が家のテーマを一つでも決めて、取り組んでみてはいかがでしょうか。
私もこの夏あるテーマをかかげてやってみようと思っています。
その成果はいずれ発表したいと思います。