No.162 こどもの日

その昔、端午(たんご)とは月の最初の午(うま)の日という意味で、必ずしも5月5日ではなかったそうです。
やがて午(ご)と5の発音が同じことから、5が重なる日、5月5日が大切な厄払(やくはら)いをする日として定着し、菖蒲湯(しょうぶゆ)に入り厄よけを願ったそうです。
中国が起源のようですが、日本では奈良時代にはじまり、当時の貴族は季節の節目をけがれを払う大切な行事としていたそうです。江戸時代に入ると、武家では男の子が生まれると、門前に馬印や幟(のぼり)を立てて男の子が生まれたことをみんなに知らせ、お祝いをしました。
この風習が庶民へと広がるのですが、幟を立てることは武家にしか許されず、かわりに鯉(こい)のぼりをあげるようになります。
やがて端午の節句には鯉のぼりだけでなく紙の兜(かぶと)や人形を作るようになり、武者人形などに発展して、5月人形となったようです。現在のように祝日になったのは第二次大戦後のことです。
政府は新しい祝日を作るために国民に調査を行いました。その結果3月3日は女の子の節句、5月5日は男の子の節句として祝日にする動きがありましたが、最終的には男女に関係なく5月5日を「こどもの日」として祝日とすることになったのだそうです。
現在少子化が急激に進み、出生率は1971年の2.16だったのが2000年には1.36といまだに下げ止まりません。
日本の人口も今年から減少が始まり、2050年には1億人(2700万人の減少)になるそうです。
ともあれ子どもは国と民族の将来を背負って立つ大事な宝であり、我々大人達にとって夢や希望の象徴です。
甘やかしすぎてダメにすることなく、大切にそして立派に守り育てていきたいものです。