NO.33

平成6年10月1日発行

つい先頃、千葉県船橋市にできた屋内スキー場「ザウス」に行ってきました。室内の気温は外の猛暑とはうって変わって零下4度の冬のスキー場でもこれ程寒くないのではと思われる程の寒さでした。おかげで、全長500m、標高差80m、幅100mのゲレンデでは、パウダースノーでとても快適な滑りでした。

改めてこの世界最大の屋内ゲレンデを実現させた日本の技術力・経済力はすごいと思いました。
夏にスキーをするという贅沢の他に、真冬にも真夏なみに波の押し寄せるプールを楽しめるサマーランドをはじめとする施設も次々と増えてきています。

だんだんスポーツにも季節感がなくなりつつあります。
そういえば、お正月にコタツに入りながら食べたミカンが今や夏でも食べられるし、いろんな果物・野菜が今や自由自在に好きなときに食べられます。

冬でもハエがいる時代なので、病原菌やウィルスもエアコンやクーラーの普及で季節のメリハリがなく、一年中活動するようになりました。そんなこんなで、真夏にはやる手足口病が昨年は真冬にもお目にかかったし、春先に流行るべき水痘・おたふく風邪が今やダラダラ一年中はやっています。

昔から医者は患者さんの病気からも季節感を敏感に感じ取っていたものですが、今やはっきりしなくなりつつあります。

ところで、普通なら秋の今頃は余り風邪もはやらず「柿の実が色づく頃、医者の顔が青くなる」と言われ、せいぜい溶連菌感染症と気管支喘息の発作が目立つようになる程度なのですが、今年の秋はどうでしょうか?

今や予測のつかない時代となりつつあるようです。