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NO.52

平成8年5月1日発行

4月から医療保険の診療報酬の改訂が行われました。今回はとりわけ3歳までの乳幼児の医療費が注射やその他の処置とか薬剤の使用量に関係なく、一定額が払われるという『包括制』になった事が大きな変化と言えます。

少子化の中で、小児科を志望する若い医師が激減して、全国の大学で医局や関連病院を維持するのに窮々としているという話をよく耳にします。
それはいくら子供が好きで、やり甲斐がありそうにみえても、経済的に苦しそうな診療科が医学生の間で人気がなくなってきているものと想像されます。

そういった風潮の中で、今回の改正で3歳までの点数が大幅に上がり、小児科医にとってはかなりの朗報と言えます。しかも3歳までの乳児医療費は補助がつき無料なので患者さんにも負担になりません。
しかし、例えば下痢嘔吐症や肺炎等で連日外来で点滴をする場合、今までの出来高制で計算した医療費と比べると包括制の方が点数が低いので、外来ではしだいに何もしなくなる傾向が増えるかもしれません。必要もないのに点数アップのために行われていた余分な医療行為が包括制により減るのは良いことなのですが、逆に必要な処置まで自粛されるようになると困りものですね。制度に振り回されず、良心に基づいてやっていこうと思っています。

ところで、これからは予防接種も乳幼児検診も行政が集団で公民館や保健センターで行うのでなく、個別に各医療機関で行われるように国からゴーサインが出ました。そうなると小児科医の役割は単に病気の子供を治療するだけではなく予防と健康管理の役割をはっきりと行えるようになり、少子化の中でもなんとか経済的に安定してやっていける道が開けそうな気がします。とりわけ予防接種はかかりつけで普段からその子をよく知っている小児科医がスケジュールをたてて、しかも一年中好きな季節に、診療時間内ならいつでも実施できるので、体調の良いときを無理なく選べるようになる事は歓迎すべきことです。

ただ残念ながら今の現状を見ると、まだその理念どおりに市町村レベルではやれる体制になっていません。今年の4月からポリオも含めてすべての予防接種が一年中いつでも受けられるようになったのは浦和、大宮等東京に近い埼玉県南部と熊谷市ぐらいです。

行田をはじめとする北埼玉の多くの市町村ではまわりの模様眺めといった消極的姿勢で、あと数年はこのままの状態が続きそうです。残念でなりません。昨年も行田市医師会から意見を聞かれ私見を述べてきましたが、今年度はわずかに麻診と風疹のみが個別接種で、しかも接種期間が数週間の期間に限られています。

でも諦めずにこれからも医師会や市に働きかけていこうと思っています。
そして小児科医にとっても、患者さんにとっても喜ばしいシステムに早くなりますように!

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