げんき便り 302号

今が丁度外来では子どもさん達のインフルエンザの予防注射の2 回目接種のピークのようです。他の風邪をうつされないように隔離に気を付けながら予約なしでやっております。早い年なら1 0 月上旬にインフルエンザの第1号患者さんが出ていたのですが、今年は暖かい陽気のせいか11 月29 日にようやく第1 号患者さんが見られるほどスローペースです。人混みに際しては手洗い、うがい、マスクの励行・着用で予防を心がけて下さい。

マスクをする場合は、中央に折り込みをいれて鼻筋にビッタリと密着させるようにしないと予防効果は全く見られないと聞きます。

かく言う私はマスクなしでも外来で1 度も患者さんからうつされたことがありません。
ただしインフルエンザのワクチンは毎年2 回欠かさず打っていますが…
ワクチンを打ってもインフルエンザに罹ってしまう人もいますし「本当に効果があるの?」
とよく聞かれますが、嘗て全国の老人ホームでは毎年冬には数多くのお年寄りがインフルエンザで命を落とされて社会問題になったことがありました。それがきっかけで老人ホームの全入居者や職員にワクチンを打つよう法律に決められました。

それ以降ワクチンの普及に伴って老人ホームでのお年寄りのなくなる確率が激減しました。

ワクチン接種の効果は抜群です。最近では水痘(みずぼうそう)、ムンプス(おたふく風邪) のワクチンを2 回打つようになってから、流行が収まりつつあると実感しています。
たまに外来で「水痘に罹ったお友達の家にわざと遊びに行ってうつしてもらう」という事をしている話を耳にしますが、それは絶対にやめてください。

自然界のウィルスは時にものすごく怖い合併症を起こすことがあり、毒性をかなり弱めた予防注射用のワクチンとは比べ物になりません。

ちなみにインフルエンザのワクチンは生ワクチンではなく不活化ワクチンなので、発病させる事はなくウィルスの形状を記憶して発病を阻止するものですからご安心ください,
来年も皆様にとって最良の年になりますよう心から願っております。

院長