げんき便り 7月号 梅雨空の元に注意

今年は6月に入っても「空梅雨」で雨が降らず水不足となり、大変心配していましたが、台風をきっかけにようやくまとまった雨が降るようになりまずは一安心です。

逆に西日本では大雨による被害が続出し、自然とは毎年のようになかなか程良い気候とはならず困ったものです。

ところで梅雨になるとまず困る事は、食中毒がとても起こりやすくなることです。
とりわけ注意を要するのがカレーです。カレーは火で煮込むので安心と思われがちですが、一晩寝かせて翌日食べるとよりコクが増しおいしくなり、しかも再び火で加熱するので安全だと思われがちです。でも実は作ってから常温で一晩寝かせることが食中毒の危険に繋がるのです。

常温で放置するのではなくしっかりと冷蔵庫に入れて保存しないとウェルシュ菌という細菌が増殖してしまい、たとえ再び強く加熱しても菌が死滅せずに食中毒を起こしがちなのだそうです。

また梅雨になると喘息発作を起こしやすくなるのも困りものです。いわゆる「気候病」の典型で、低気圧が停滞すると体の自律神経が不安定になるため、気管支がとても敏感になりゼーゼーいったり夜間に咳が止まらなくなったりするのです。
この現象は秋の長雨の季節にも同様の事が起こります。

気管支拡張剤の内服や気管支の過敏な状態を落ち着かせるためにステロイド剤の吸入を行うと良いでしょう。

7月下旬になって梅雨が明けると次第に喘息も落ち着いてきますので、もう少しの我慢です。早く梅雨が明けて夏休みになり、夏の太陽の光をいっぱい浴びて収穫の秋を迎えたいものです。皆さまうっとおしい梅雨空のもと、健康にはくれぐれもお気を付け下さい。

院長