げんき便り2015年11月号 ワクチンと健診の大変革と混乱

現在製薬会社の不手際で、ムンプス(おたふく風邪)のワクチンと4種混合のワクチンが全く入手困難になり、皆様に大変ご迷惑をおかけしております。

インターネットからの上記ワクチンの予約ができないようにしています。

事情を知らずに来院されてしまった患者様にはお手数をおかけして申し訳ございません。

今、平日に行っているインフルエンザワクチンについても10月の当初は安定供給が懸念されハラハラの連続でしたが、何とか安定供給を確保できそうです。

ここ5〜6年は日本のワクチンの接種事業が急速に世界標準に近づきつつありますが、まだまだ大きく変化していきそうです。

ワクチン数種類を1本にたくさん混合させて接種回数を減らす方向にありますし、接種方法も皮下注射から筋肉注射に変わり、接種間隔も生ワクチンが4週間あけ、不活化ワクチンがは1週間あけるという「決まり」もいずれなくなるでしょう。

そのような大変革の過程のなかで製薬企業による製造法の勝手な変更が今回の混乱を生んだものと考えられています。

他にもインフルエンザのワクチンを「腕に注射する」形から「鼻に噴霧する」形に少しずつ移行していくかもしれません。

そして何よりも衝撃的なのは抗インフルエンザ薬の中心である「タミフル」がウイルスの増殖を抑制するのに対し、「ウイルスを即殺すという全く新しい薬」も開発されて、3年後には実用化されるという情報があります。

もしそれが本当であればインフルエンザに罹っても1日で治してしまうかもしれません。そんな強力な薬であれば副作用も当然心配になりますが・・・。

予防接種を受ける人が激減するかもしれません。

私も一生懸命アンテナを張って世の中の変化に遅れず、皆様に安心して医療機関にかかれるよう努力してまいります。

更に来年の7、8月頃から生後4カ月健診が保健センターでの「集団健診」から各小児科を患者さんが選んで行う「個別健診」になるそうです。

これも大変な変化で、栄養士さんをはじめとしたスタッフを増強し、診療時間を健診の時間に振り分けなければなりません。

これらの問題にも適切に対応していきたいと思います。

院長