NO.149 今年のインフルエンザ

平成17年3月1日発行

今年の冬の風邪の状況ですが、インフルエンザは1月20日頃までは全くのゼロでした。

こんな年は初めてで、このまま流行もなく静かに春を迎えるのかと思い始めた1月24日(月曜)から突然インフルエンザの患者さんが来始め、1日5~6人から始まり、あっという間に1日50~60人となり外来は大混雑となっています。

全国的にも埼玉はもっともインフルエンザが流行していて、その中でもとりわけこの辺の地域が一番ではないかと感じています。

またA型よりB型の患者さんの方が多いのも今年の傾向といえるでしょう。

症状は発熱、咳、鼻水、下痢、嘔吐、頭痛、関節痛と様々ですが、鼻水を採取して診断するキットが普及して早めに発見できるようになったせいか、症状もとても軽く、中には無熱にも拘わらず陽性に出る人がたくさんいました。

発熱した当日に検査して陰性だった人が、翌日再び検査したら陽性に出る人が案外多くてびっくりしています。

今年はタミフルというA、B型両方のタイプに効く薬が充分供給されているため、発症して48時間以内にその内服を始められれば、早い人で1日、平均2~3日のうちに熱が下がり早く治るようです。(但し発病から3日以上経っている場合は検査しても特効薬を飲んでも無駄ですので悪しからず。)

またA型に比べるとB型の方が薬の効きが少し悪いとのことです。

まだまだ寒暖の変化が激しい日々が続き、インフルエンザが収束するのには時間がかかりそうです。下手をすると3年前の時のように3月末まで流行するかもしれません。睡眠を充分に取り体力を温存して乗り切りましょう。

あとワクチンを打ったのにも拘わらずインフルエンザになってしまった人が少なからずいますが、やはりワクチンを打ったほうがかかりにくく予防効果はありますので、これに懲りずに来年もきちんと接種されることをお勧めします。

もうあと少しで春ですね。お体を大切に。