No.196 新型インフルエンザ

今や世界中で新型インフルエンザが問題になっています。
当初日本では水際作戦が功を奏して空港で阻止され、日本国内での感染は起きていなかったのですが、最近になって関西を中心にヒトからヒトへの感染がものすごい勢いで起こっています。まもなく日本国中に広まりそうです。
「発熱外来」には人々が殺到し、もはや機能を果たすのは限界に来ています。幸いにも伝染する力は強いようですが、毒性はそれほどではなく症状も軽いようで、新型とはいえ毎年はやっている季節性のインフルエンザ並みと見られております。
治療もタミフルもリレンザが効くようですし、検査キットも従来のものが使え、一般の病院・診療所でも混乱無く患者さんに対応していけそうでホッとしています。
月並みですが、マスク・うがい・手洗いと人混みを極力避けることをおすすめします。せっかく休校にしても子ども達がゲームセンター・カラオケ通いに殺到しているようでは何もなりません。各家庭でしっかりこどもの行動には責任を持ちましょう。
さてこれからの課題は重症患者さんや死亡する人がでないか?とりわけ乳幼児・お年寄り、糖尿病や透析患者さんなど慢性の病気を持った体力の無い人たちへの感染拡大が心配です。
これから冬になりインフルエンザがはやる南半球の国々の流行も気がかりです。
また来シーズンに向けたインフルエンザワクチンを、従来の季節型と新型ワクチンをどのような比率で準備し、実施していくのか?果たして間に合うのか?ウイルス株が変異して強毒性にならないか?考えれば心配は尽きません。
当クリニックも最善を尽くして情報収集・予防・診断・治療に臨む決意ですので、皆様もパニックを起こさず冷静沈着に行動するよう心がけて下さい。