No.220 ツバメの幸せ効果

今年は久しぶりにツバメの夫婦が我が家の巣に住み着いてヒナ達を産んでくれました。

5年前に初めて玄関の壁にツバメの夫妻が泥や藁をせっせと運び、わずか数日で立派な巣を作り上げました。それから2週間ほどして5羽の小さくて口ばしの真黄色なヒナが孵(かえ)り、チーチーと鳴いてやがて巣立って行きました。

「ツバメは幸運をもたらしてくれる益鳥」と聞いていたのですが、長男が大学受験の年で、担任の先生から思いがけず推薦のお話を頂き、テストや面接が大の苦手にもかかわらず、当日はお茶を飲みながら他愛のない話をしただけで、「では4月にまたお会いしましょう」と言われ、あっという間に合格が決まってしまったという幸運がありました。

翌年は隣りにもう1つ巣が作られ、2ツガイのツバメの夫婦がヒナを生み立派に育て上げ、周りにいっぱいの幸せをまき散らして南の国へ帰って行きました。

でもいつまでも良いことばかりは続かないのが世の常のようです。

3年目の時は子育て中のまだ小さなヒナ達を大きな蛇が垂直な壁をスルスルと這い上がり食べてしまいました。

4年目はさらに驚いたことに、順調に子育てしていたツバメの親子ともども、前日までチーチーと大声を張り上げて幸せそうにえさのやり取りをしていたのが、翌日の朝には巣はもぬけのカラとなって、まるで神隠しにあったようでした。また蛇の仕業のようです。

そうするとツバメに起こった不幸な出来事と時期を合わすように、我が家にとって非常に大切な存在であった方が2人立て続けに天国へ旅立ってしまいました。

更にはクリニックの職場の方でも非常に残念で、気持ちが折れてしまうような出来事が続きました。

一生懸命気持ちを持ち直し、開業当初の初心を思い出しながらこの1年頑張ってきたところ、今年再びツバメの夫婦が我が家の巣を選んでくれてうれしい限りです。

孵化するのにとても時間がかかり、途中卵が巣から落ちたりしてハラハラしましたが、5羽とも無事に生まれてきてくれました。

今年は三女の大学受験を控えているのですが、また思いがけず推薦を頂けることになり、ツバメの「幸せ効果」が発揮されそうな予感がします。

クリニックの方も日曜・祝日とお盆休みの無休の診療がどれだけ地域の皆様に喜んで頂けるか、今が正念場だと思っております。宜しくお願い致します。