No.224 大変だった2011年

今年も残すところあと1ヶ月を切りました。東北の大地震、津波、それに加えて原子力発電所の事故と日本にとっては大変な1年となりました。

当院では被害と言っても、カルテの棚が将棋倒しになったのと、病児保育所の建物に雨漏りが起こった程度で済みました。午後の診療が始まる直前でしたが、患者さんもみな怪我もなく無事でした。

夏の計画停電では何度か休診もありましたが、なんとか最小限の影響で切り抜けました。

自家発電の設置や太陽光発電の導入も検討したのですが、結局医事用パソコンを含めた最低限の電源確保のために大容量のバッテリーを設置する程度に留めました。

今年私が心がけた最大の課題は「365日年中無休の診療体制」の確立です。

徳州会の病院に勤めた事があり、また小児の入院治療がなかなか厳しい北埼玉地域の医療体制をなんとかしたいという思いからです。

幸い代診に入ってくれるドクターに恵まれ、小さな診療所としては奇跡とも言える4人の医師に月12回も手伝って貰えているおかげで、さほど疲れることもなく年中無休の診療を行えています。

そのためある程度重症で入院が必要と思われる子でも、毎日外来で様子を見させてもらいながら点滴治療を駆使して、入院することなく治すことができるようになりました。もちろんあまり頑張りすぎないよう、患者さんを引っ張り過ぎないように気をつけるつもりです。

またいざという時にスムースに入院させてもらえるよう、埼玉小児医療センターから依頼された行田市内の在宅患者さんの往診も積極的に引き受けて、良好な病診連携に努めています。

共働きの若い夫婦のために、保育園・幼稚園で預かってもらえない病気のお子さんをお預かりし、お母さん方が仕事を休まなくて良いように、「病児保育所」をやり始めて10年が経ちました。

近々隔離室をもう1つ増築して3つの隔離でお預かりでき、定員を8人まで増やしたいと思っています。

また心療内科、精神科デイケアを20年やっていますが、最近立て続けに数年ぶりに職場に復帰できた方が続き喜んでいます。今後もっと多くの方が職場に戻れるよう就労支援のお手伝いをしたいと思っています。

患者さんの持てる能力を引き出し、福祉関連の法律に詳しく、様々な人脈やノウハウを持つ実力のある職員にも出会え、今後の活躍に期待しているところです。

来年度よりベテランの理学療法士さんにお願いして訪問リハビリにも取り組み、病院に通えない脳疾患、身体疾患の方の機能回復にもお手伝いできればと思っています。

来年こそは世の中で明るい出来事が続きますよう祈っております。

みなさま良いお年をお迎えください!