NO.75

平成10年06月1日発行

6月に入り、雨降りの多いうっとうしい嫌な季節になりました。
この時期は家の中にカビは生えやすいし、食中毒にもかかりやすいし、アレルギー体質の人にとっては喘息発作も起こしやすい季節でもあります。

人生に例えるならば「雨降り」はまさに「逆境の時」と言えるでしょう。
しかし「雨降って地固まる」のことわざにもあるように、悪い事の中にも将来の希望の光につながる何かを見出せるかもしれません。
考えてみれば、こんな梅雨の季節も農家の人たちにしてみれば「恵みの雨」なわけで、それがなければ秋の実りは得られない訳です。

しかも、先日テレビの子ども向け番組の理科の実験を偶然見たところ、とても興味深い話をしていました。
水をたっぷり与えた過保護な植物と一定の期間水を与えないストレスをかけてから水を与えた試練を経験した植物を比較したら、葉っぱの大きさや葉緑素の数などどれもが試練を与えた植物の方が勝ったということでした。

これって人間の子どもにも当てはまるんだろうなぁと妙に納得してしまいました。
「かわいい子には旅をさせよ」とか「若いときの苦労は買ってでもしろ」とかそういえば言いますよね。

それにものは考えよう。考え方一つで辛い現実が全く違ったものに見えてくることもままあるものです。

こんなうっとうしい暗い梅雨どきだって、素敵な傘やレインコートに身を包んで、水たまりを親子でバシャバシャ歩きカエルさんやナメクジさんをじっくり観察してみたり、雨に映える紫陽花の花でもゆったりと鑑賞する心のゆとりをもてたらいいですね。