ムズムズ脚症候群(レストレス・レッグズ症候群)

「夜、脚の膝から下が痒くなったり、痛くなったりする。あるいは虫が這うような不快な感じがする。」「10年程前から夜、寝床に入るとふくらはぎの辺りがムズムズし気になって寝付けない。起き上がって歩くと楽になるが、寝床に戻ると再び不快感が現れる。」こんな症状を示すのが「ムズムズ脚症候群」の典型。
高齢者に多く、放っておくと不眠症になることもある。
正式には「レストレス・レッグズ(下肢静止不能)症候群」という。
日本ではおよそ130万人の患者さんがいるとみられているが、治療が必要なのはこのうちの3分の1か4分の1。実際に治療を受けている人は2万人くらいだろうといわれている。
受診している人が少ないのは、医師も患者さんも病気とみていない人が多いのかもしれない。
先に述べたように高齢者に多く、女性の割合が多い。
鉄欠乏性貧血の人に出やすく、なぜか慢性腎不全で人工透析をしている人の20%にみられるという。(体内に必要な微量元素が足りないのか?)
他に向精神薬を飲んでいたり、急に止めたりした場合も考えられる。
軽くなったり、重くなったり症状に波があるが、重いときは抗てんかん薬のクロナゼバムや鉄剤の補充療法が効くことがある。
自己チェック:こんな症状には要注意
・じっとしていると、足の膝から下にムズムズするような不快感が起き、動きたくてたまらなくなる。時には足以外にも起こることがある。
・不快感は動くと止まる。
・不快感と動きたくなる衝動は夜に出る
・寝付きにくかったり何度も目が覚める
・眠ると、けとばすように足が動いたり突き飛ばすように腕が動く
・昼間わけもなく疲れたり倦怠感がある
・家族や親戚に同様の症状のある人がいる
・足の不快感と動き出したくなる衝動の原因になる異常は見つからない